当時高校生だった娘に性的暴行を加えた罪に問われている父親の裁判で、検察は父親に対し、懲役8年を求刑しました。
準強姦の罪に問われているのは黒部市の元会社役員・大門広治被告(54)で、2016年8月ごろ、当時高校2年生だった娘の福山里帆さんに対して、抵抗できない状態と知りながら、性的暴行を加えたとされています。
これまでの裁判で大門被告は娘との性交渉を認めている一方、「抵抗できない状態ではなかった」などとし、無罪を主張していますが、福山さんは「やめてと言ったがやめてくれなかった」と証言しています。
27日の公判では、福山さんの代理人が福山さんの手紙を代読。
「あなたの行為がどれほど嫌で恐ろしかったか。もう二度と私の人生を邪魔しないでください。できるだけ長く刑務所にいてください。一生出てこないでほしい」と訴えました。
検察は、「福山さんは日ごろから父親から暴力をふるわれ、抵抗できなかった。4年間に渡り娘を性欲の捌け口にする極めて卑劣な犯行」として大門被告に懲役8年を求刑しました。
これに対し弁護側は、「福山さんは大門被告からの性交渉を5、6回拒否したことがある。抵抗できなかったとは言えず、準強姦は成立しない」として改めて無罪を主張しました。
判決公判は10月21日で、福山さんが出廷する予定です。