福井県内の特殊詐欺被害が過去最悪に迫るペースで急増しています。県警察によりますと、2025年1月から7月末までの特殊詐欺の被害額は約1億4600万円に上っています。警察や関係機関が危機感を強める中、少しでも特殊詐欺の被害を防ごうと、28日に福井市内のコンビニエンスストアで訓練が行われました。
  
福井県警によりますと、2025年7月末までに認知された県内の特殊詐欺被害は、前年同時期と比べ認知件数は18件多い29件で、被害額は8600万円余り増加し約1億4600万円に上っています。このペースが続けば2014年に記録した過去最悪の被害額2億8500万円に迫る勢いです。
   
特に2025年は、警察官を装って示談金などをだまし取る「偽警察官詐欺」が被害の多くを占めているということです。
  
こうした中、福井県と4年前に包括連携協定を結んだコンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパンは、福井市内の店舗で特殊詐欺被害防止訓練を実施しました。
   
訓練では警察官が、だまされて電子マネーを買いに訪れた客の役を演じ、店員が詐欺被害を防止するために声をかけ、実際の被害に基づいた訓練が行われました。

コンビニエンスストアにはATMも設置されていて特殊詐欺に利用されることが多く、警察は“最後の砦”としても期待しています。
  
訓練を終え、セブン-イレブン栗森町店のオーナー・小川修さんは「こうした訓練を繰り返すべきと改めて感じた。コンビニのブランドを超えて情報共有することの重要性も感じた」と話していました。
      
警察は県民に対し、特殊詐欺の被害を防止するために、不要な電話に出ないこと、電話に出てしまったら必ず一度切り、近くの警察署に相談することなどを呼びかけています。

福井テレビ
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