アメリカのトランプ政権は27日、首都ワシントンの鉄道のターミナル駅であるユニオン駅を連邦政府が管理すると発表しました。市民からは反発の声も挙がっています。
林英美記者:
首都ワシントンの玄関口でもあるユニオンステーション前では州兵による警戒が続いています。この駅も連邦政府によって管理されることになります。
トランプ政権は治安対策として首都ワシントンの地元警察を管理下に置いた上で2000人以上の州兵を派遣しユニオン駅などで警備を始めています。
ショーン・ダフィー運輸長官は27日、声明でユニオン駅が荒廃しているとした上で、「この連邦資産がかつての栄光を取り戻すには強力な指導力が必要だ」として、9月に運輸省が駅を管理することを正式決定すると明らかにしました。
また、運輸省による治安強化により、駅の収益が大幅に改善され民間投資の機会が創出されることが期待されるなどとしています。
市民は「政府による管理は必要ない。これによって何がもたらされるのかがわからない」「州兵を派遣するよりも、政府が予算削減した癌の研究や、ワクチン開発に予算が使われるべきだ。もっと優先されるべき大事なことがある」などと話しています。
現地メディアによると、ユニオン駅は1日平均7万人が利用していて、「トランプ政権による首都の掌握の一例だ」「政府の管理下になることでどれだけ大きな変化が見られるかは不明だ」などと報じています。