テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「天気予報は平和のシンボル」をテーマにお伝えする。

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「UMK気象センター」の「X」#みやそら通信に、美しい日の出の写真が届いた。26日の朝、宮崎市大淀川の河口から日向灘を望んだ景色。海と朝日しかない風景。投稿者のtvkozoさんからは、「前日の雨で霞がとれたようで けさは久々にスッキリした日の出 だるま朝日の一歩手前“子だるま朝日”?」というメッセージをいただいた。

そしてもう1枚はこちら午後5時すぎの西都市。きれいな虹がかかっている。投稿者のエライナコッデス ニーナさんからは、「ゲリラの土砂降りの後に あらまあきれいな虹」というメッセージをいただいた。

この2枚の写真からわかることは、午前は晴れて、暑くなる。そして午後は夕立という夏のパターンが、ここ数日続いているということ。天気の急変には注意が必要だ。

そして夏は、「猛暑」「夕立」そしてもう一つ、「台風シーズン」でもある。今から83年前の1942年(昭和17年)8月27日~28日、周防灘台風が山口県を襲った。大きな高潮被害となり、山口県だけで死者と行方不明者が794人も出てしまった。なぜここまで被害が拡大したのだろうか?

実は、太平洋戦争で天気予報の報道が制限されていたので、住民は対策がとれないまま、災害に巻き込まれてしまったと言われている。「雲があるかどうか」「波の高さ」などの気象情報は、「空襲できるか」「上陸できるか」という戦時の情報に繋がってしまう。

戦時中の東京六大学野球は一塁フライが太陽の光と重なって、一塁手が落球してしまったという。それを実況アナウンサーは「折からの自然的悪条件のために」と伝えたという。ここで「太陽の光」と言ってしまうと、晴れているのがわかってしまうからだ。

こういったことから、「天気予報は平和のシンボル」と言える。古山予報士は、「私もしっかりと皆さんの命と財産を守る防災情報お伝えしていけたら」と締めくくった。

(テレビ宮崎)

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