空港アクセス鉄道の整備などで注目される JR肥後大津駅。そのすぐそばにJR九州が新たな賃貸オフィスビルを建設です。JR九州と大津町は27日合同で会見を開き、肥後大津駅周辺のまちづくり計画について発表。半導体関連企業の集積などを追い風に町ではホテルや商業施設も誘致したいとしています。
【寺田菜々海アナウンサーリポート】
「奥に見えるのがJR豊肥線の肥後大津駅です。きょう発表された計画によりますと、駅の北側と南側をつなぐ『自由通路』を造って、南側には『駅前施設』を建てる構想です」
27日、大津町役場で合同会見を開いた大津町の金田 英樹町長とJR九州の古宮 洋二社長。
JR肥後大津駅周辺のまちづくりについて、それぞれ新たな計画を明かしました。
【大津町 金田 英樹町長】
「『自由通路』でつながった先に『空中広場』やカフェ、観光案内機能などの導入を想定した官民連携の駅前施設を設けることで、阿蘇への眺望や飲食などを楽しめる空間にしたい」
金田町長が発表した『肥後大津駅周辺まちづくり基本計画』はホテルや商業施設、カフェなどの誘致も視野に入れた『駅前施設』を官民連携でつくり、新たな『まちの顔』となる空間づくりを目指すことを柱に据えています。
駅前施設の建設場所は現在の『南口駅前広場』となっている町有地で、開発を担う民間事業者は未定。
町民アンケートなどで要望が多かった「住民がつどい、くつろげる」ような〈駅まち空間〉をつくりたいとしています。
【大津町 金田 英樹町長】
「駅を中心に仕事、休息、食事、買い物が近接していて、効率的で心地よいワークスタイルが実現できるそんな空間をつくりたい」
また、線路をまたぐ形で駅の北口と南口をつなぐ『自由通路』をつくり、駅の北側には立体駐車場などを整備する計画です。
一方、JR九州の古宮社長が発表したのは…
【JR九州 古宮 洋二社長】
「10年前には考えられなかったが、この(大津)エリアの状況が変わってきたということで、〈オフィスビルを〉ということで発表に至った」
7階建ての賃貸オフィスビルを肥後大津駅そばのJR九州所有の土地に建設すると発表しました。
セミコンテクノパークに近く、空港アクセス鉄道の開業も控える好立地を生かし、半導体サプライヤーを始めたとした企業の拠点となることを想定しているといいます。
【JR九州 古宮 洋二社長ON】
「肥後大津駅も先々は改良していくことを(大津)町として考えているということで、非常に心強く思う。私たちも町の動きに合わせてできることを着実に進めたい」
JR九州は賃貸オフィスビルについて今年12月に着工し、再来年・2027年1月に竣工予定しています。
一方、『肥後大津駅周辺まちづくり基本計画』について大津町は空港アクセス鉄道が開業する2034年度を目指して進めていく方針です。