鳥取県米子市などでパチンコ店を運営する株式会社「デルパラ」の社長など6人が、7月の参院選で特定の候補者を当選させるため、従業員に投票を促して金銭を渡す約束をしていたとして、鳥取県警や警視庁などの合同捜査本部に逮捕されました。
公職選挙法違反の疑いで逮捕されたのはパチンコ店「デルパラ」の50歳の社長の男と境港市の幹部社員の53歳の女などあわせて6人です。
合同捜査本部などよると6人は、7月の参院選で自民党公認の比例代表候補だった阿部恭久氏を当選させるため、パチンコ店の従業員60人に対し、阿部氏への投票を促し報酬として「残業代」の名目で現金3000円から4000円を渡す約束をした疑いがもたれています。
社長らはWeb会議で、全国の店舗の店長に対して阿部氏への投票を指示したほか、期日前投票で投票した投票用紙を撮影し、店長から本部に報告をさせるようにしていたということです。
阿部氏は、全日本遊技事業協同組合連合会の理事長を務めているパチンコ業界のトップで、参院選では8万8000票余りを獲得したものの落選しました。
警察は6人の認否を明らかにしておらず、全国で250人以上に報酬の約束をしていた疑いがあるとみて捜査を進めています。