岩手県大船渡市の大規模な山林火災は発生から8月26日で半年です。
建物の解体は今も完了しておらず、なりわいの再生や森林の復旧をいかに進めるのか、課題が山積しています。
2025年2月26日に大船渡市で発生した大規模な山林火災では、平成以降国内最大となる3370haが焼失しました。
住宅など被災した建物は226棟に上り、このうち175棟が全壊しました。
市によりますと、現在(8月26日時点)綾里地区と蛸ノ浦地区の仮設住宅にあわせて26世帯、公営住宅と民間の住宅を活用するみなし仮設に、あわせて29世帯が暮らしています。
市内では焼けた建物の公費による解体が進められていて、市に申請があった219棟のうち、7月末時点で作業に着手したのが43棟、完了したのは6棟となっています。
まちの基幹産業である水産業は21億円の被害が出ました。
焼けた倉庫などの再建を補助する県や市の制度は設けられましたが、解体が済んでいないこともあり、復旧が進まないと不安の声も出ています。
火災で焼けた森林については、国が費用を補助する災害復旧事業の期間が2028年度までとされていますが、焼失範囲が広く期間中の完了は困難で人手も不足する中いかに復旧を進めるのか大きな課題となっています。