違法薬物の密輸入が後を絶たない中、「麻薬探知犬」が活躍しています。
きょうは活動を始めたばかりの新米「麻薬探知犬」が、広島空港でその実力を披露しました。
神戸税関の「麻薬探知犬広島管理センター」に新たに配備されたのは、ラブラドール・レトリバーの2歳のメス、「カーラ号」です。
鋭い嗅覚で税関を通る客や荷物の匂いを嗅ぎわけ、覚醒剤や大麻などの違法薬物を見つける麻薬探知犬は、全国で合わせておよそ130頭います。
今月13日から活動を始めたばかりのカーラ号は、神戸税関管内の広島空港などで任務にあたっています。
「大麻」を見つけ出す検査のデモンストレーションでは…
【野川アナ】
「キャリーケースを嗅ぎまわっていきます。今ひとりのお客さんの前で止まりました」
匂いを察知するとその場に座り込み、「ハンドラー」と呼ばれる税関職員に知らせます。
検査が終わったあとには…
【野川アナ】
「遊びの一環で教えているということで、ハンドラーとコミュニケーションをとりあっています」
【麻薬探知犬広島管理センター・辻本圭佑さん】
「褒めるのは大事なこと。楽しい遊びをすることによって(カーラ号が)次に探そうという気持ちになるので、遊びには力を入れています。信頼関係もまだまだですので、これから一緒にがんばろうと思っています」
《スタジオ》
【野川アナ】
非常にかわいいですが、仕事はバリバリです。
「カーラ」というのは、イタリア語で”愛おしい人”という意味なんだそうです。
「カーラ号」は広島空港に常駐しているのではなく、神戸税関管内の空港や港各地で働くことになる。山口県を除く中国地方と四国地方と兵庫県を回りながら仕事をするそうです。
「麻薬探知犬」には、好奇心が旺盛で何事にも動じない性格が向いている。
任期は大体、7年、9歳で引退、人間でいうと60歳くらいです。
検査の様子を見ていると、麻薬探知犬の動きはかなりスピードが早い。何十秒かくらいです。犬が座ると相手が感づいて薬物を捨ててしまう場合もあるので、ハンドラーは犬が座らないようにその前に止めるなど、犬をコントロールするのもテクニックなんだそうです。