猛暑が続く中、熱い戦いを繰り広げる自衛隊員たちがいる。陸上自衛隊・都城駐屯地所属の坂本廉弥選手が、全国から約500人が参加した自衛隊拳法大会で個人戦90キロ級を制し、日本一の座に輝いた。仲間と共に鍛錬を積む坂本選手と都城駐屯地「拳法訓練隊」を紹介する。

都城駐屯地「拳法訓練隊」とは

陸上自衛隊・都城駐屯地の第43普通科連隊「拳法訓練隊」には32人が所属している。隊員たちは防具を装着し、当て身技、投げ技、関節技、絞め技を総合的に駆使する「自衛隊拳法」の訓練に励んでいる。

この記事の画像(9枚)

「自衛隊拳法」は陸・海・空全ての自衛隊で行われており、国民スポーツ大会の種目競技を目指している。

吉留章史教官は、自衛隊拳法の目的について「自衛隊には多くの任務があり、その中で戦闘能力、特に、近接戦闘能力の練度を上げるために訓練している」と説明する。

2025年6月に行われた全国大会(全自衛隊拳法選手権大会)には、全国の自衛隊から約500人が出場し、団体戦と個人戦で熱戦を繰り広げた。都城駐屯地は団体戦で8位入賞、個人戦でも2人の選手が上位入賞を果たした。

73キロ級で勝木選手が準優勝

73キロ級に出場した勝木健太選手は、俊敏な動きから得意の後拳で準優勝を勝ち取った。勝木選手は全国2位という結果について「悔しい反面、2位になれたという喜びもある」と語る。

自衛隊拳法の魅力については「個人競技だが、特に団体戦でみんなで喜べるのが良い」と述べた。今後の目標は「全国1位」だ。

 90キロ級で坂本選手が優勝!

90キロ級に出場した坂本廉弥選手は、突き・蹴り・投げをオールマイティーに繰り出せる選手で、対戦相手を圧倒、見事優勝を飾った。

坂本選手は自衛隊拳法を始めたきっかけについて「新隊員教育隊で拳法の元教官に『センスがあるね』と言われたことだった」と話す。自衛隊拳法の魅力は「身体も鍛えられるし、精神面も同時に鍛えられるところ」だという。

日本一になれたことについては、「自分だけの力ではない。部隊の仲間たちが支えてくれたのが一番の要因」と感謝の言葉を述べた。今後の目標については「全国2連覇、3連覇と、どんどん連覇して、ゆくゆくはこの部隊への恩返しで教官として指導したい」と力強く語った。

団体戦での頂点目指し、鍛錬続く

坂本選手に続けと、向上心を持って日々鍛錬に励む都城自衛隊。次は団体戦での頂点を目指す。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
テレビ宮崎

宮崎の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。