福岡県の自動車学校で、飲酒運転の危険性を体感する取り組みが行われた。ベテラン指導員が実際にアルコールを摂取して運転。結果、慣れているコースにも関わらず、障害物に接触した。指導員は「身体とメンタルのギャップがあった」と平常時との感覚の違いについて指摘する。

ベテラン指導員でも“接触”飲酒状態の恐怖

福岡・小郡市の自動車学校で「飲酒運転の怖さ」を知ってもらうための体験会が行われた。

ベテランの指導員が実際に飲酒して運転を体験
ベテランの指導員が実際に飲酒して運転を体験
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この体験会は指導歴30年のベテラン指導員が、事前に約2時間の飲酒をした状態で行われた。吐いた息のアルコール濃度を、免許取り消しレベルの数値まで上げて運転する形だ。

運転前に飲酒した状態で運転することについての恐怖を聞くと、「いやもう…普通じゃないですもんね」と苦笑いだった。

指導員はまず、「スラローム」に挑戦した。

左に抜けようとして左後方のパイロンに接触
左に抜けようとして左後方のパイロンに接触

しかし、ベテラン指導員は「いやいやいや…きついって!」と話しながら、パイロンに接触してしまっていた。

コーナリングでパイロンを倒した瞬間
コーナリングでパイロンを倒した瞬間

続いて、直線からのコーナリングに挑戦したが、今度は内側のパイロンをなぎ倒すと、センターラインをはみ出す勢いで走っていた。

飲酒運転の恐怖を体験したベテラン指導員は「ホームのコースなので全然いけると正直思っていた。でも、身体的な部分とメンタル的な部分のギャップが激しかった」と語る。

飲酒運転による“悲惨な事故”後絶たず

警察庁によると、飲酒運転による交通事故は減少傾向であるもの、依然として悲惨な事故が後を絶たない。

飲酒運転の撲滅に対する想いを語る永島聡警部
飲酒運転の撲滅に対する想いを語る永島聡警部

小郡警察署交通課長の永島聡警部は「飲酒運転の撲滅機運を高めるとともに、検挙についても徹底的に行っていって、広報と検挙の両輪で飲酒運転を撲滅したい」と語った。
(「イット!」 8月19日放送より)

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