最後は必ず掃除機をかける必要

掃除機を使った駆除法以外にも、寝具を天日干ししたり、電気毛布や布団乾燥機のダニ対策モードを使って熱でダニを死滅させる方法などがあります。しかし熱や薬剤による駆除を行った場合、ダニは死にますがそのままではダニの死骸や抜け殻や糞が布団や布張りソファに残ったままになってしまいます。それらを完全除去しないとダニ由来の鼻炎や喘息などのアレルギーを防ぐことはできません。そのため、結局最後は掃除機をかけなくてはいけなくなるのです。

それなら最初から掃除機で生きているダニから死骸や糞に至るまで、すべてを一度に吸い込んでしまったほうがよっぽど手っ取り早いですよね。

忙しい家庭は殺虫剤を併用する方法も(画像はイメージ)
忙しい家庭は殺虫剤を併用する方法も(画像はイメージ)

とはいっても、殺虫剤や熱を使った駆除にまったく意味がないわけではありません。共働きのご夫婦や育児中の家庭のなかには、忙しくて週に2度も掃除機をかける時間がない人もいるし、帰宅がいつも深夜になるため、近所迷惑になるから遅い時間に掃除機をかけられないという人もいらっしゃるはずです。そのような場合は殺虫剤や熱を使った駆除方法を併用するといいでしょう。

ダニとの戦いは、根気が勝負になります。もちろん自分でも駆除することは可能ですが、手に負えないと感じたらプロの駆除業者にまかせるという手もあることをお忘れなく!

■家にダニがいる可能性を知る方法は前編

足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。

構成=中村宏覚

足立雅也
足立雅也

害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。大手害虫駆除専門チェーン店勤務中に全国コンクールで優勝。その後、業務用殺虫剤、噴霧器を販売する商社に転職。蚊やマダニに対する殺虫剤効力評価試験に協力する。宿泊関連業界、殺虫剤メーカーと協力し、トコジラミ駆除方法を研究し、講演や執筆にて全国に広める。独立後、自ら現場作業をする傍ら、数社の技術指導を行う。