病院によって処置の方法は異なるとは思いますが、一般的には切開して消毒というやり方がマダニ除去の定番となっているようです。マダニを完全に除去するためには切開が必要というのは理解できますが、施術風景を想像するとさすがに怖くて尻込みしてしまいますよね。でも、SFTSの致死率が10〜30%であることを思い出してください。多少怖くても医者に診てもらったほうがいいですよね?

マダニに噛まれたら病院へ(画像はイメージ)
マダニに噛まれたら病院へ(画像はイメージ)

なにやら恐怖を煽るような話になってしまい、申し訳ありません。でも、マダニが媒介するSFTSという感染症をこれ以上拡大させないためにも、マダニの怖さ、感染症の怖さをきちんと知っておいてほしいのです。後編では、マダニに噛まれないための方法やペットの対策についてお伝えしますので、ぜひそちらも読んでみてください。

■詳しい対策は後編

足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。

構成=中村宏覚

足立雅也
足立雅也

害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。大手害虫駆除専門チェーン店勤務中に全国コンクールで優勝。その後、業務用殺虫剤、噴霧器を販売する商社に転職。蚊やマダニに対する殺虫剤効力評価試験に協力する。宿泊関連業界、殺虫剤メーカーと協力し、トコジラミ駆除方法を研究し、講演や執筆にて全国に広める。独立後、自ら現場作業をする傍ら、数社の技術指導を行う。