千葉県内のローソンで駐車場を車中泊向けに貸し出す新サービスが始まった。1区画2500円からで、ローソンのトイレが使用でき、ゴミ処理などもしてもらえる。

専門家は、常時店員がいるコンビニは、夜中は閉店する道の駅などより防犯上も安心感があると指摘している。
夏休みホテル代高騰で車中泊ニーズ高まる?
夏休みが始まる中、大手コンビニエンスストアのローソンが新たな試みを始めている。
テーマは「コンビニで車中泊 新たな旅に?ソレってどうなの?」だ。

街の皆さんに、夏休みの予定を聞いてみると…
40代:
沖縄に行きます。5泊6日。ちょっと長めに。水族館に行ったり、ビーチで子どもたちと一緒に。
20代:
すごい近場でアウトレットとか、静岡の。奮発してお洋服いっぱい買っちゃうかな。泊まりはしないんですよ。日帰りで。
一方で、こんな声も聞かれた。
取材班:
一番出費が大きいのは?
50代:
1番はホテル、2番目が食事。交通費は値上がっている感じはしない。
40代:
交通費とホテル代で20万ぐらい。特に大きいのがホテル代で、4人で泊まるので、その分がちょっと厳しい。

市場調査会社インテージが15歳〜79歳の男女5000人を対象に行った調査によれば、夏休みにかける平均予算は、2022年が5万269円、2023年が6万146円、2024年が5万8561円、2025年が5万7284円と2年連続で減少している。

物価高や円安が夏休みの予定に影響すると答えた人は、7割にのぼっている。
そうした中、7月14日から新たな試みが始まっている。

栁原弥玖記者:
千葉・富津市にあるローソン富津湊店で、いつものコンビニの駐車場が車中泊スペースに変わりました。
千葉県内にある一部のローソンで始まった、駐車場を使った車中泊サービスだ。料金は1区画、2500円~3000円だ。

ローソンのトイレが使用できるほか、ゴミ処理などもしてもらえる。

栁原弥玖記者:
受付時に貰えるレジ袋1枚分だけ、車中泊で出たごみを捨てても良いということです。

担当者によると、コンビニ車中泊はすでに120件を超える予約があったという。担当者は反響の理由を、こう分析している。

ローソン 新規サービス部 シニアマネジャー・戸塚茂人さん:
インバウンド等によるホテルの宿泊代の高騰で、車中泊を使うのではと考えていた。ただスタートして2週間くらいたつが、価格よりペットと一緒に旅行がしたい。小さい子どもと旅行したい。でも、子どもがぐずってしまう。他の人に迷惑かけないのではとご家族連れやペット連れの方が非常に多い。
専門家「コンビニと車中泊の相性は非常に良い」
イット!のスタジオでは…
青井実キャスター:
山口さん、車中泊どうでしょうか?
SPキャスター山口真由さん:
放置するよりも、やっぱりここでやっていいよって費用をもらって、サービスも提供するってのは、お互いWIN-WINかなと思います。
青井キャスター:
夜、コンビニにちょっと買い物に行ったりできますね。キャンプというよりは、泊まるためというのが多いかもしれないですね。2024年のキャンピングカーの国内の保有台数は16万5000台で2023年の15万5000台に比べて1万台も増えるなど、車中泊は今注目を集めています。

青井キャスター:
しかし同時に、利用者のマナーを巡って問題も出ています。2021年に番組で取材した時には、道の駅の駐車スペースに大量の飲み物を置き、コンロに土鍋を乗せて鍋パーティーをする場面を目撃しました。車中泊について、道の駅の利用客の皆さんは、どう感じているのでしょうか。千葉・鋸南町の道の駅 保田小学校で伺いました。

取材班:
車中泊したことはありますか?
道の駅利用客:
あります。お金が掛からないというところと、自由に行動できるところがいい。ゴミをまとめて、車の横に置いていくとかはよくない。
道の駅利用客:
ホテル借りなくてもよくて安い。静かにして楽しめればいい。
青井キャスター:
一方、ローソンが始めた車中泊サービスですが、専門家の鳥海さんはコンビニと車中泊の相性は非常に良いと指摘します。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
道の駅は基本的に夜、店が閉まってしまう。一方でコンビニエンスストアは飲み物、食べ物も買える。店内には必ず店員がいるので、防犯的な安心感もある。今後、その動きは広がっていくのではないか。
コンビニでの車中泊は、「安近短」の新たな選択肢となるか注目だ。
(「イット!」7月29日放送より)