名古屋市の小学校の教員らが女子児童を盗撮し、画像などをSNSの“専用グループチャット”で共有したとされる前代未聞の事件。フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」では、子どもを守る対策について、教育評論家の尾木直樹氏ら専門家と議論した。
防止策の一つ、校内への防犯カメラの設置については、阿部文科相が限定的な場面での活用は考えられるとした一方で、現場の教員からは「映らない場所での犯行や映像が悪用される可能性もあるため慎重な運用が必要」との指摘もある。設置の是非について尾木氏は「大賛成です。確かに設置されてないところを狙ってというご心配もあてはまると思いますが、ひとつの抑止効果として機能するのではないか」。また、盗撮画像などのネットパトロール活動を行うひいらぎネットの永守すみれ代表は「教員による加害を防ぐだけでなく子どもの加害、盗撮だけでなくいじめなども含めて、設置に意味があると思う」と防犯カメラ設置による効果を語った。
そして、映像が悪用される懸念について、河西邦剛弁護士は「懸念は当然あります。今回の教員グループの盗撮共有も学校の管理者側のナンバー3がやっていた。そういう立場の人が防犯カメラの管理に回った時に悪用される可能性もある。そこについては、複数人で管理したり、可能であるならば本部的なところで管理するなどが考えられる。」と見解を述べた。
また、番組では、来年12月に施行予定の子どもを性被害から守るための法律「日本版DBS」についても議論。中間とりまとめ案の段階では、個人の事業者など制度の対象外となる職種があることや、チェック対象となる犯罪の範囲などをイギリスのDBSと比較して、“抜け穴”を防ぐ方策について意見を交わした。