中国軍機によるレーダー照射問題をめぐり、フジテレビ「日曜報道THE PRIME」に出演した河野太郎元外相と橋下徹が中国側からの事前通報について激論を交わした。
中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射問題で、日本は「事前通報の認識はない」としていたが、その後中国は国営メディアなどを通じて事前通報を行っていたとする“証拠音声”を公開、これに対して日本側は「航行情報などの具体的な事前通報はなかった」とした。
日中の主張の違いについて橋下徹が「小泉防衛相は、最初に『通報の認識はない』と言ってしまって、これに対して『いやいや通報しただろ』と“証拠”が出てきた。法廷では弾劾証拠といって、認識はないと言ったところは完全に不利。はじめから訓練開始の連絡はあったときちんと言っておけばよかった」と持論を展開。
すると河野氏は「いやいや訓練開始の認識とするところはないんです。訓練をやりますというのはポイントを緯度経度で打って、高さも時間も正確に出しますというのが訓練通報ですから。どこの国でも訓練通報を中国がしたと認識しているところはないと思います。中国があの音声を出しましたけどほとんど全ての人たちは『（事前通報）してないよね』と思った。各国のメディアも軍の関係者に聞いた時に『うちでは通報にあたるとは思わない』と言っていますから、たぶんこれを問題にしているメディアはない」と反論した。
さらに橋下徹が「領空侵犯措置をする際に情報が不十分だったら防衛当局なわけですからきちんと情報をとりにいかないといけない」と意見を述べると、河野氏は「いえ違います。あの場所は沖縄本島と北大東島・南大東島・沖大東島の間ですから、あそこで空母が発着訓練をやったら、自動的に自衛隊は領空侵犯の恐れがありますからスクランブルかけます」と見解を語った。
また、橋下徹が日本が「当たり屋」と言われていることに言及すると河野氏はすぐさま反論。「『当たり屋』とは言われません。言っているのは中国だけです。証拠を出す必要もありません。明らかに中国は通報もしてないわけで当たり屋といわれるのは中国です」と最後まで意見が対立した。
