国指定の史跡出島和蘭商館跡について、長崎市の整備審議会がこのほど提言書をまとめました。
国の特別史跡への昇格を含め、これからの時代に合わせた「新しい出島」を示唆しています。
提言書は6月24日、長崎市出島史跡整備審議会の姫野順一会長から鈴木市長に手渡されました。
出島では、1996年から鎖国時代の建物の復元整備事業が進んでいます。
この事業が2028年に完結するのに合わせ、復元した建物の経年劣化対策や体験型機能の充実、県庁跡地との一体的な整備・活用を図るため審議会はこれまでの方向性を見直す必要があるとしています。
提言書では史跡を「特別史跡」に格上げすることや研究拠点の再編成、出土した遺物を重要文化財に指定し、収蔵・展示施設を確保すること、など6項目を求めています。
長崎市出島史跡整備審議会 姫野 順一会長(長崎大学名誉教授)
「出島を通じて過去の歴史的な経験、体験を味わえるような、今の時代にあった復元に切り替えていく必要があるのではないか」
鈴木市長は、提言に対し特別史跡への昇格には前向きな姿勢を見せていました。