20日に投開票が行われる参議院選挙。福井県選挙区では過去最多の7人が立候補している。
<福井県選挙区 立候補者>※届け出順
▼共産党・新人 党県常任委員 山田和雄候補(58)
▼立憲民主党・新人 ユーチューバー かずえちゃん 本名 藤原和士候補(42)
▼自民党・現職 農林水産副大臣 滝波宏文候補(53)
▼NHK党・新人 電子機器メーカー役員 浜田智候補(62)
▼参政党・新人 党県国政改革委員 千田崇裕候補(39)
▼日本保守党・新人 飲食店経営 大坂幸太郎候補(57)
▼国民民主党・新人 医師 山中俊祐候補(41)

◆共産党・新人の山田候補の訴え
「選挙を控えたタイミングで(石破政権は)2万円お渡ししましょうと言ってきた。そのこと自体が情けないけれど、それがまた、取りすぎた税金をただお返しするというだけの話。こんな人たちの元で生活せざるを得ない毎日が情けない」
選挙区と比例、合わせて自身7回目の参院選立候補となる山田氏は「ゆがんだ税金のあり方を正す」を大きなテーマに掲げて戦う。
国民の苦しい生活状況を改善するために消費税を将来的に廃止することを念頭に、すぐに一律5%に引き下げるべきだと強く訴える。
消費税減税の財源は、大企業や富裕層を優遇するいまの税制を見直して確保するとしている。
「大企業や富裕層に税金をおまけしすぎているという大きな問題が横たわっている。安易に国の借金を増やして消費税減税をするということは、国に借金を負わせてまで大企業減税を続けるということ。ゆがんだ税金のあり方を正しての消費税減税、皆さんと一緒に求め、頑張っていく」

▼立憲民主党・新人の藤原候補(かずえちゃん)の訴え
「ゲイであることって悪いことじゃない。ゲイであることで未来が見えなかったり、ゲイであることで差別や偏見、いじめがまかり通ってしまったり、もしかしたらその社会側に問題があるのじゃないか」
藤原候補は自らゲイであることを告白し、LGBTQであっても「そのままで生きていけばいい、一人じゃないよ」と伝えるため、10年前に始めたユーチューブは現在、約10万人の登録者がいる。
選挙のテーマは「未来はちゃんと変わる」。ジェンダー平等と多様性を力にする政治を訴え、同性婚の法制化や選択的夫婦別姓の実現などを訴える。
「人権が踏みにじられている社会、ないがしろにされている社会というのは、いつ自分自身の人権をもないがしろにされ得るかもしれない。やっぱり声を出して変えていかないとダメ。本当に安心して生きていける社会を作っていかないといけない」

▼自民党・現職の滝波候補の訴え
「太平洋側の大都会、大企業にヒト、モノ、カネを集めて成長したのか?そうではない。今こそ地方に分散し、地方の中小企業が大きくなってこそ我が国の経済が上がっていく。令和の成長を作るべき」
滝波候補は、産業の活性化が重要だと訴える。
滝波候補はこれまでの実績として、経済産業省の研究所を福井に誘致したことを挙げ、カーボンファイバー(炭素繊維)を通じた世界レベルの研究や開発が人口減少の進む福井の活性化につながると訴える。
また、北陸新幹線、小浜・京都ルートの1日も早い大阪延伸が日本海側の発展に不可欠との認識を示した。
「太平洋側が発展してきた。日本海側は裏日本などと言われて悲しい思いをしてきた。昔は北前船もあった。むしろ表側だった。新幹線をしっかりと早く関西まで通して日本海側を表玄関にしましょう」

▼NHK党・新人の浜田候補の訴え
「小浜の方まで延ばす、そして京都に降りる。この方がはるかに効果があって、新しい産業、新しい価値創造というものが生まれてくるのではないか。福井を分断させないためにも絶対に小浜(ルート)で延ばすことは大事だ」
浜田候補は、経済発展のために北陸新幹線の小浜・京都ルートでの延伸を訴える。京都の地下水に影響を与えないよう、地質調査を丁寧に行い、水脈を傷つけない形で工事を行うべきだとしている。

▼参政党・新人の千田候補の訴え
「税金に対応していくことが必要。日本人の未来のために何が必要なのか。まずは減税です。日本の経済を回していくことが、まずは重要だと私は捉えております」
千田候補は、人口減少と税負担を日本の最大の課題と位置付けます。注目の政策は、子育て支援。0歳から15歳の子ども1人につき月10万円を支給するという提案だ。
また、外国人労働者の受け入れについては“法整備による共生”を掲げ、「安心・安全を守る社会を」と呼びかける。
公示前には、高浜町出身の神谷宗幣代表も来県。応援演説を行い、千田候補の支援を訴えた。
「参政党は、教育、そして食と健康、国守り、この3点を重点政策として掲げています。人口減少に歯止めをかけ、国民の負担を少しでも少なくする。日本人ファーストの政策をつくっていこうというのが我々、参政党」

▼日本保守党・新人の大坂候補の訴え
「経済大国という数字がこの苦しい生活の上に成り立つのであれば、そんな数字必要ですか」
大坂候補は、国民の暮らしの負担を和らげたいと呼び掛け、食料品の消費税ゼロや再エネ賦課金の廃止などを訴える。その先に期待するものは、国民の消費意欲が高まり、サービス業の活性化につながることだと話す。また、移民政策の是正にも力を入れたいとしている。
「日本保守党の思いを届けるために、福井中(県内)を回って、ボランティアスタッフの皆さんと一緒に思いを伝えるために挑戦していきます」

▼国民民主党・新人の山中候補の訴え
「手取りを増やすことで個人の所得を大きくし、個人の消費を大きくすることで国の経済の規模を大きくして、10年後、20年後に豊かな日本を残す」
国民民主党の新人山中候補は連日、選挙カーを走らせ、各地で街頭演説を繰り返します。消費税5%や所得税の減税により国民の手取りを増やすことを強く訴えるほか、企業の設備投資を増やす、教育予算を増やすといった3本柱の成長戦略で経済を好転させると力を込めます。
また党の玉木雄一郎代表らが相次いで応援演説に入り、支持拡大を図ります。
「新・3本の矢を国民民主党がやることで必ず日本を復活させる。今年の夏こそ“選択”“チェンジ”だ。保守王国・福井で国民民主党が大きくなれば、絶対に日本は変わる」

参院選の投開票日は7月20日で、県内各地では期日前投票が行われています。