第27回参議院議員選挙が3日公示され、選挙戦がスタートした。

各陣営は情報発信に、一方、有権者は投票の参考にと、SNSを活用するケースが増えてきている。

ただ便利さの一方で、誤った情報も数多くあり、社会的にも問題となっている。


SNSの有効性と注意点を取材した。

吉川市議のSNSより
吉川市議のSNSより
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SNSでの情報発信に力を入れた初当選の議員「選挙は認知されないと始まらない」

「主要SNSはほぼ全部(している)。無名でも地盤も看板も何もなくても可能性があるのではないかなと思って、そこ(SNS)に懸けたというのが本音」
こう話すのは大分市議会の吉川直樹議員である。

2025年2月の大分市議選に無所属の新人候補として初出馬。2454票を獲得して、初当選を果たした。

支援組織や知名度が無かったという吉川市議。SNSでの情報発信に力を入れ、効果があったと感じているという。

ーー吉川 直樹大分市議
「選挙は認知されないと始まらない。補完的にSNSがあって、駅前とか街頭で立っている人はこの人だねと、リアルとの一致が一番効いたと思う」

吉川市議
吉川市議

街の人「選挙の結果に与える影響は大きくなっている」「フェイクニュースもあるのでどうかと…」

今回の参院選でも各陣営が積極的に活用しているSNS。街の人たちからは「よくXのトレンドには選挙がなっているのでよく見る」「特にユーチューブは露出が多くなっていると実感するので、それが選挙の結果に与える影響はどんどん大きくなっているのだろう」などといった声が聞かれた。

一方、こうした意見も…「政治家の人が一言言った発言に対してネガティブな意見が集まりやすいと感じていて、気を付けないといけないと思う」「どうしてもフェイクニュースとかもあるのでどうかとは思う」


真偽不明だったり、間違った情報も数多く飛び交うSNS。それが拡散されることで、投票に悪影響を与えることも懸念されている。

イメージ
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専門家は「SNSは自分に都合のいい情報しか見えなくなってしまう」「鵜呑みにしないことが大切」

では、どのような点に注意すべきなのだろうか。情報リテラシーが専門の大分県立芸術文化短期大学情報コミュニケーション学科の野田佳邦准教授に聞いた。

「SNSではアルゴリズムの影響で自分に合った情報ばかりが表示されてしまうので、自分に都合のいい情報しか見えなくなってしまう」

野田准教授は、こうしたSNSの仕組みを理解し、普段から意識して自分とは異なる意見に触れるほか、情報を鵜呑みにしないことが大切だと話す。

「本当に正しいかどうかということを複数の情報源にあたって確認していくということを普段からやることが非常に重要だと思う」


この参院選でも様々な情報が発信されるSNS。見極めたうえで1票を投じることが大切と言えそうだ。

大分県大分市
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テレビ大分
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