長野県内は7月1日も飯田市で猛暑日となるなど厳しい暑さとなりました。注意しなければいけないのが熱中症です。国は6月から職場での対策を罰則付きで義務化していて、1日は長野労働局が工事現場を視察しました。
長野市の長野運動公園で進む2028年「国スポ」会場の総合体育館の建設工事。その現場を訪れたのは長野労働局の三浦栄一郎局長です。目的は、熱中症対策の取り組みの視察です。
長野労働局・三浦栄一郎局長:
「暑さ指数の把握や作業中の水分・塩分の補給、こまめな休憩、作業者同士の声のかけ合いなど、熱中症予防対策にも万全を期していただくようお願いします」
厚生労働省によりますと、2024年の国内における職場での熱中症死傷者の人数は1257人で、統計が残る2005年以降、最多となりました。このうち死亡者数は31人で、3年連続で30人を上回っています。
こうした状況を受け、国は6月から職場での熱中症対策を罰則付きで義務化しました。「熱中症の自覚症状がある人やおそれがある人を見つけた場合の連絡体制の整備」、「体を冷やして医療機関に搬送するなど重症化を防ぐ内容や手順を定める」、「対策の内容を労働者に周知する」ことが柱です。
こちらの工事現場でも暑さ指数や温度が一目でわかるモニターを設置しているほか、休憩室前にミストが出る扇風機を設置するなどの対策を講じていました。
特に作業員から好評だったのが、かき氷です。休憩時間に自由に食べられるようにしています。
作業員:
「スーッと暑さが引いていきますね、やっぱりかき氷はいいですね。今年は特に暑くて大変ですが、かき氷とかこういう(空調)服を着たりして乗り切ろうと」
作業員:
「(現場は)上から下から照り返されて、じりじり熱せられている感じ。こういうのがあると助かります、ありがたいです」
長野労働局・三浦栄一郎局長:
「かき氷はいいアイデアだよね。水分補給の場所や休憩はかなり進んできている。周りの人に目を向ける、少しでも同僚が調子悪そうなら気づいた段階で対応することが重要」
長野労働局は、7月7日までの「全国安全週間」の期間中、各地で労働災害の防止を呼びかけます。