近畿と徳島の熱中症の救急搬送者数(6月16日~22日)を比較すると、去年は285人、ことしは1628人(速報値)とおよそ5.7倍となっている。
片平敦気象予報士は、「1カ月ぐらい早く真夏の暑さがやってきている」と6月の暑さを解説した。
片平敦気象予報士:梅雨明けも早かったけれども、その前に『プレ真夏』みたいな感じで、先々週に暑い日がありました。1カ月ぐらい早く真夏の暑さがやってきていることなんですよね。
また、「夏休みになってないのに、夏休みのような暑さがやってきていて、体が対応できていない」と注意を促す。

■今後の天気は
むこう16日間の天気予報についても解説した。
片平敦気象予報士:お天気は晴れ続きで、まとまって何日も雨が降る梅雨のような雨はもう戻ってこなさそうなんです。
気温は、最高気温が大阪はだいたい35度以上という日が続いて、来週の半ばぐらいにもう1つ山がやってきそうです。
最低気温も25度以上で熱帯夜。つまり気温が下がりきらないまま、昼になる状況がしばらく長く続いてしまいそうなんですよね。

■夜も熱中症対策を
夜に自宅で熱中症になったという関西テレビの加藤さゆり報道デスクは、自身の体験を語った。
関西テレビ加藤さゆり報道デスク:私もつい最近、夜寝る前ぐらいに熱中症になりまして、めまいとか、吐き気がして。その日1日炎天下を歩き続けてたんですよね。気をつけて水分取ってたんですけど、やっぱり足りてないんですよ。本当に気をつけなきゃいけないし、夜に暑い日が続くと熱がこもってる状態で、発散しにくい体になってるから本当に気をつけなきゃいけないですよね。
片平敦気象予報士:昼間の間ももちろん水分補給してほしいんですけど、夜寝る前にもコップ1杯水を飲むとか、夜の間もエアコンを弱めにかけておくとか、真夏の暑さですから、熱中症対策をしっかりとしてほしいです。特に中高生は期末テストの頃なので、睡眠不足も熱中症の引き金になったりしますので、周りの大人の方がしっかりと気を配ってあげていただければと思います。

■ことしの台風の傾向は
また、ことしの台風の傾向についても解説した。
片平敦気象予報士:猛暑っていうと、空気だけが暑いような気もしますけど、日差しに照らされて海も暑くなります。海が暑くなると台風のパワーの源は、暖かい海からの水蒸気なんで、夏の高気圧は頑張ってる時は台風は来ることができないんで、暑いだけなんですけど、弱まったタイミングで台風が来ると、強いまま日本に来ちゃうっていうことも十分あり得るんですね。
それが日本に来るかどうかも、その時の状況次第なので、(台風の数が)多いか少ないか何とも言えないんですけども、台風が来たら被害が大きくなるかもしれないというのは頭の片隅に置いておいてほしいです。
(Q:温暖化で例えば11月に台風が来るなんてことはあるのか? )
片平敦気象予報士:一番遅く台風が上陸した記録は11月30日です。しっかり備えておくに越したことはないかなと思うんですね。この暑さとか台風への常識はもう通用しなくなってきているので、日々の天気予報をしっかり確認して、早めの対策を取って下さい。
(関西テレビ「newsランナー」 2025年6月30日放送)
