備蓄米の販売が拡大していますが依然高値が続くコメの価格。この令和の米騒動をきっかけにスーパーがコメ作りに参戦です。

静岡県中部で5店舗を展開するスーパーカネハチの商品部長・高橋勇介さん。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
令和4年(2022年)産の備蓄米(Q.店に入るのは何回目?)これで4回目

商品の補充や陳列、メーカーとの商談にPOP作り、日々さまざまな業務をこなしています。

そんな高橋さんですが、実は50歳にして2025年新たな挑戦を始めました。

高橋さんの挑戦、それは「コメ作り」です。

耕作放棄地となっていた田んぼ2カ所を借り、6月4日苗を植えました。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
私初めてだったのでウネウネしながらどこへ行くんだという感じの田植えになったが、一応やり始めてカタチになってきたかなと

なぜコメ作りに挑戦したのか。きっかけは令和の米騒動でした。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
総菜のコメももちろん高くなる。いろいろな経費のコスト「増」がすごく降りかかってきていてそこをどう打開するのか

中小のスーパーが生き残る道とは、たどり着いたのが「自然農法」という付加価値を販売すること。スーパー自ら生産することでそれが実現できると考えました。

ただ…そう簡単にはいきません。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
この石ころだと思われるものが全てタニシ

2つの田んぼのうち1つではジャンボタニシが大量繁殖。植えたはずの苗がわずか数日で食いつくされました。

農薬を使えば駆除できますが、それでも「自然農法」にこだわりたいと話します。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
農薬を使うことでタニシだけでなく他の小動物・生物・微生物が死んでしまう状況が起こるのではないか、農薬を使うことが本当に正解なのかと

スーパーで働く傍ら休憩時間を見つけては田んぼに足を運ぶ高橋さん。

コメ作りの大変さを実感する中でコメの価格に対する思いが変わってきたといいます。

スーパーカネハチ・高橋勇介 商品部長:
コメができるまでの大変さを販売者・客に伝える側はほぼ知らない。それを知ることができて、うちで売っているコメも安いと思えるようになってきた

5年後、店舗の総菜コーナーでおにぎりや弁当のごはんとして使うことがいまの目標です。

自らの小さな積み重ねが会社の強みに繋がればー。高橋さんの挑戦はまだ始まったばかりです。

テレビ静岡
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