山陰地方の梅雨明けが6月27日に発表されました。
1951年に観測が始まってから最も早く、6月に梅雨が明けるのは初めてです。
梅雨の期間も18日間と最も短くなりました。
異例尽くしの梅雨明けに困惑が広がっています。

村上遥アナウンサー:
午後2時の松江市です。強い日差しが照り付け、青空が広がる山陰地方は27日、梅雨明けが発表されました。観測史上最も早い梅雨明けです。

広島地方気象台は27日午前、中国地方の梅雨明けを発表しました。
平年より22日、2024年より24日早い梅雨明け。
6月に梅雨が明けるのは1951年に観測が始まってから初めて、史上最も早い記録となりました。

また梅雨の期間も18日間と平年に比べ25日少なく、史上最も短いと見られます。

街の人:
「めっちゃ暑いです。雨もあまり降ってなかったイメージだったので、梅雨ってこと知らなかった」
「暑くて熱中症にならないように。あとバテないようにしたいです」
「今の時点で暑いので、これ以上暑くなったら、ちょっと体に負担がかかるなと思う」
「農家の方たちも困られるじゃないですか。色々な方面に影響が大きいので、普通がええ」

史上最も早い梅雨明け、その要因は太平洋高気圧と偏西風の動きにありました。

日本気象協会によると、2025年は例年に比べ、偏西風が北寄りを流れて太平洋高気圧の張り出しが強まり、今後、梅雨前線が西日本に停滞する可能性が低くなったことから、梅雨明けと判断されました。

史上最も早い梅雨明けに、農家は困惑しています。

田中農場・田中里志社長:
まさか本当に梅雨明けになるとは思わなかったですね。

八頭町のコメ農家、田中農場の田中里志社長です。

早すぎる梅雨明けに先ず気がかりなのが「水」。
この農場では水田108ヘクタールのうち10ヘクタールにため池から水を引いています。
先日の大雨で、ため池は満水状態になったということですが、7月を待たず梅雨が明けてしまい、今後の水不足を心配します。

田中農場・田中里志社長:
6月に梅雨明けしてしまうと、これから7月、8月って稲がどんどん育つ時期。
水が必要なので水不足になるんじゃないかと心配していますね。

この時期の水不足は、コメの収穫量に影響するため、早すぎる梅雨明けはコメ農家にとって大きなダメージとなりそうです。

田中農場・田中里志社長:
ずっと水が田んぼに入らないと収穫量下がっちゃうので、なんとか水を確保したいですね。

このまま雨が降らなければ、2週間ほどでため池の貯水もなくなる恐れがあるということで、しばらくは「恵みの雨」を待つ日々が続きそうです。

TSKさんいん中央テレビ
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