スーパーやドラッグストアなどで先週1週間に販売されたコメの店頭平均価格がさらに下がり、最新の調査では3835円でした。

今週、農水省が発表したデータをもとに、現在の米の値段を見ていきます。

コメの店頭販売価格(6月9~15日)は、随意契約の備蓄米を販売する店舗では、備蓄米が2046円(税込み/5kg)、銘柄米が4286円(税込み/5kg)。

では、この秋にスーパーで並ぶ新米はいくらなのでしょうか。

米の流通に詳しい流通経済研究所の折笠俊輔氏によると、コメ業界では「5kg4000円前後になる可能性」があるということです。

どういうことなのか詳しく見ていきます。

「イット!」では、JAが新米を農家から買い取る価格を取材したところ、60kgあたりの最低価格で、茨城では2万円という金額も出ていることが分かりました。
これがスーパーに並ぶ店頭価格になると、流通経済研究所の折笠氏いわく、5kgで2777円になると想定されているんです。

計算が合わないですが、というのも、この2万円はあくまで最低保証額。
そのため実際にはより高額で取引される可能性があるといいます。

なぜなのかというと、2025年は新米の争奪戦がいつも以上に激しくなることが予想されていて、JAではない一般の一部の民間企業も参入して、60kg3万円で購入している業者もいるということです。
その場合は、スーパーの店頭価格が結局は5kg4000円前後になると想定されているわけなんです。

青井実キャスター:
柳澤さん、新米4000円台になる可能性もあるという見方がありますが、今後、小泉大臣はどんな取り組みをしていくことになるんでしょう?

SPキャスター・柳澤秀夫氏:
とにかく消費者から見て透明性の高い米の流通というのを作ってほしいなと。もちろん安いお米ですけど、ただ生産農家に対しても、しっかりした生産保証をしていかなければなりません。それと、小泉大臣は、これまでの農協の委託販売方式か、あるいは買い取り方式と2つ農協側と話をしていますが、いずれにしても夏に気候がどうなるか。暑い夏になると収穫量が不安になってくるということで、価格もなかなか見えてきませんよね。ただ、我々消費者からすれば、備蓄米の随意契約の分も出てきてますし、ミニマムアクセス米も市場に出てくるとなると、お米がなくなることは当面なさそうなので、あんまり一喜一憂せずに、冷静に自分にとって一番ふさわしいお米は何なのかを見極めたうえで買うという。

ちなみに、折笠氏によりますと、備蓄米放出によって2024年産のお米が今、余るという動きもあるということで、そこに2025年産の新米が出た時に、余っている2024年産米の価格が下がる可能性もあります。
ということは、7月中旬以降に2024年産の銘柄米が4000円を切る可能性もあるということでした。

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