小泉農水相は27日、先週1週間にスーパーやドラッグストア、ホームセンターなどで販売された備蓄米を含むコメの価格(6月16~22日の平均価格)が、5キロあたり平均3835円になったと明らかにした。前回と比べると211円値下がりし、「米価高騰対策が実を結んできた一つ」と成果を強調したが、この秋にスーパーで並ぶ新米は果たしていくらになるのか、専門家に聞いた。
銘柄米は店頭平均価格5kg税込み4286円
スーパーやドラッグストアなどで先週1週間に販売されたコメの店頭平均価格がさらに下がり、最新の調査では3835円だった。

今週、農水省が発表したデータをもとに、現在のコメの値段を見ていく。
コメの店頭販売価格(6月9~15日)は、随意契約の備蓄米を販売する店舗では、備蓄米が2046円(税込み/5kg)、銘柄米が4286円(税込み/5kg)。
新米争奪戦に民間企業参入…最低保証額より高値で取引か
では、この秋にスーパーで並ぶ新米はいくらになるのか。

米の流通に詳しい流通経済研究所の折笠俊輔氏によると、コメ業界では「5kg4000円前後になる可能性」があるという。
どういうことなのか詳しく見ていく。

「イット!」では、JAが新米を農家から買い取る価格を取材したところ、60kgあたりの最低価格で、茨城では2万円という金額も出ていることが分かった。
これがスーパーに並ぶ店頭価格になると、流通経済研究所の折笠氏いわく、5kgで2777円になると想定されている。

計算が合わないが、というのも、この2万円はあくまで最低保証額のため、実際にはより高額で取引される可能性があるという。
2025年は新米の争奪戦がいつも以上に激しくなることが予想されていて、JAではない一般の一部の民間企業も参入して、60kg3万円で購入している業者もいるという。
その場合、スーパーの店頭価格が結局は5kg4000円前後になると想定されている。
7月中旬以降に2024年産米の価格下がる可能性
青井実キャスター:
新米が4000円台になる可能性もあるという見方がありますが、今後、小泉農水相はどんな取り組みをしていくことになるんでしょう。

SPキャスター・柳澤秀夫氏:
とにかく消費者から見て透明性の高い米の流通というのを作ってほしいなと。
もちろん安いお米ですけど、生産農家に対しても、しっかりした生産保証をしていかなければなりません。
それと、小泉大臣は、これまでの農協の委託販売方式か、あるいは買い取り方式と2つ農協側と話をしていますが、いずれにしても夏に気候がどうなるか。暑い夏になると収穫量が不安になってくるということで、価格もなかなか見えてきませんよね。
ただ、我々消費者からすれば、備蓄米の随意契約の分も出てきてますし、ミニマムアクセス米も市場に出てくるとなると、お米がなくなることは当面なさそうなので、あんまり一喜一憂せずに、冷静に自分にとって一番ふさわしいお米は何なのかを見極めたうえで買うということ。

折笠氏によると、備蓄米放出によって2024年産のお米が余るという動きもあるということで、そこに2025年産の新米が出た時に、余っている2024年産米の価格が下がる可能性もあるという。
7月中旬以降に2024年産の銘柄米が4000円を切る可能性もあるということだった。
(「イット!」 6月27日放送より)