友人関係が希薄になることも
例えば、友達関係。学校で「放課後に一緒に遊ぼう」と誘われても、習い事があるからと断るしかない。何度か断っているうちに、友達も「しょうがない」と誘うのをやめてしまう。
そうして子ども同士のつながりが薄れていく。これは子どもたちの成長にとって、けっして良いことではありません。子どもたちには、放課後を自分で設計する力が備わっています。でも、親が良かれと思ってすべてを決めてしまうと、その力を発揮する機会すら失われてしまうのです。

もちろん、段階はあっていいと思います。小学校に上がったばかりの頃は、親が選択肢を示してあげる必要があります。でも、2年生、3年生と学年が上がっていくにつれて、子どもの意見をより反映させていきましょう。そして最終的には、子ども自身が放課後時間の主体者になっていく。そんな展開が理想的です。
中学受験についても同じことがいえます。私たちの会社の中学受験経験者に聞いてみると、小学生の頃に中学受験した人の多くは「親が決めた」と答えます。
でも、高学年になれば自分の意思で「受験してみたい」と思う子も出てきます。上の兄姉の様子を見て「私も頑張ってみよう」と思うこともあれば、同級生が受験すると聞き、興味を持つ場合もあるでしょう。
大切なのは、親が導く意識よりも子どもの気持ちに寄り添う姿勢です。