学校の授業、塾のカリキュラムは基本的に大人の決めたタイムスケジュール通りに子どもたちが行動するようにできています。そこで学べることはもちろんたくさんありますが、大きく欠けてしまっている要素があります。
それは子どもたちが自分で選択したり、決定したりする機会です。
子どもにとってのぼんやり時間は…
人は自己決定を繰り返すことで、成長していきます。そして何かを選んだり、決めたりするまでには、ぼんやりと自分と向き合う時間が欠かせません。
あなたもカフェでコーヒーを飲んだり、公園のベンチで一息ついたり、歩きながらその日の出来事を思い返したり、ぼーっとする時間の中で、考えをまとめたり、自分の行動を振り返ったり、明日以降に何をするかを決めたりしていませんか?
日々試行錯誤を繰り返しながら成長している子どもたちには、大人以上にぼんやり過ごす時間が必要です。
本来、放課後は子どもたちにとって解放されている自由な時間のはずだったのに、そこまで大人が設計したカリキュラムの連続にしてしまうと、子どもたちから自分で考える機会を奪うことになってしまうのではないでしょうか。
学童で過ごす放課後時間には、保護者からも学校や塾の先生からもあれこれ言われない、自由な時間があります。

島根太郎
株式会社東急キッズベースキャンプ代表取締役社長。一般社団法人キッズコーチ協会代表理事。2006年キッズベースキャンプを創業。民間学童保育のパイオニアとして業界を牽引。2008年12月には東急グループ入りし、東急グループの子育て支援事業の中核企業としての展開を開始。一般社団法人民間学童保育協会、東京都学童保育協会で理事を務める。保育士資格保有。