テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「セミと梅雨明け」についてお伝えする。

この記事の画像(7枚)
セミの格好をして登場してきた古山予報士。今回のテーマは「セミは梅雨明け予報士」 まずは気象台の「生物季節観測」について確認する。

「あじさい」「あんず」「いちょう」などの植物。「あきあかね」「あぶらぜみ」「うぐいす」といった動物。これらは、気象台などが観測しているもの。「生物季節観測」という。気象台などではアメダスを使って、降水量や気温を観測しているが、その他に、動植物を見て、気候や天候を知ろうというものだ。
ただ、2021 年に、ほとんどの種目が廃止されてしまった。都市化の影響で、気象台周辺にこれらの動物が見つけづらいなどが理由だ。
しかし、宮崎では、ある人がセミの観測を続けていて、映像を送ってきてくれたという。ニイニイゼミの声が聞こえる。その人によると、「17 日にニイニイゼミが初鳴きした」ということだ。
実は「セミの初鳴き」はセミの種類によって違っていて、ニイニイゼミは「梅雨の中晴れ(梅雨の晴れ間)」アブラゼミは「梅雨明け直前」クマゼミは「梅雨明け」の頃に初鳴きをするそうだ。本当に梅雨明けを予報しているように感じる。
この方、気象予報士の吉原裕紀さんによると、ニイニイゼミの初鳴きが例年より早めなので、もしかすると梅雨明けも早いかも? ということだ。

本当に、梅雨はどこに行ってしまったのだろう?という天気。18 日の天気図を見ると、本当に、この時期の主役、「梅雨前線」がない。
古山予報士の師匠は 30 年以上気象予報士をしているが、「6 月中旬に梅雨前線がなくなるのは前代未聞」と言っていたという。19 日の予想天気図を見ても、やはり梅雨前線がない。梅雨明けが早まるかもしれない。
(テレビ宮崎)
宮崎の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。