むくみが起きる理由…
体内の水分が減少すると、脳はバソプレシンというホルモンを分泌します。バソプレシンは、喉(のど)の渇きを感じさせて水を飲ませるとともに、尿を濃縮して、体から出ていく水の量を減らします。
この反応は、早ければ翌日には始まり、3〜4日かけて進行するとされています。こうしてむくみが起きますが、そのおかげで脱水状態が解消されます。

ところが!バソプレシンは、いったん分泌されると1週間くらい出続けるという困った性質があるのです。脱水状態は生命の危機に直結するため、念を入れて、しっかり水分を補うためでしょう。
だから、むくみに気がついて、急いで水を飲んでも、むくみはしばらく残ってしまいます。むくみを予防したいなら、必要な水分はしっかり摂取するほうがよいのです。
バソプレシンは脂肪も蓄える!?
さて、問題はここからです。なんと、バソプレシンは水だけでなく、脂肪も蓄えてしまうことが明らかになっています。
バソプレシンが出てくるのは、体内の水分が少なくなったときと、もう1つ、果糖(かとう)を摂取したときです。果糖は糖の一種で、水に溶かした果糖をマウスに与えると、脳からバソプレシンが分泌されます。するとバソプレシンは、さっそく体内に水を蓄え始めました。