女性や子どもが避難する際に必要な備え

甚大な被害をもたらす自然災害。
年齢や性別でも災害時に必要な備えは変わってくる。

今回のテーマは「女性と子どもの防災」。
例えば大きな地震が発生したときに仕事をしていたら、外出していたら、その時、スーツやハイヒールなどを身に着けていたら、どうすればよいのか。

日常の暮らしやキャンプなどアウトドアでの遊びを災害時の備えに利用する「アウトドア防災」が専門の日赤秋田短大の講師及川真一さんに伺った。

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仕事中や出先で災害にあった際の備え

ーー化粧したまま避難したときは?

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
スキンケアセットを1つ用意しておくと便利。化粧ポーチの中に普段使わなくても1つ入れておくと安心の度合いが変わる

いつも通りの「お手入れ」というわけにはいかないかもしれないが、肌につけるものは「合う・合わない」など、個人によって違ううえに、災害時はストレスも避けられない。
手持ちの化粧品を小分けにするなど、自分に合うものを最低限の分量常に持ち歩くといざというとき安心。

ーー化粧を落として髪の毛を洗えない状態が続くと人前に出るのを躊躇してしまうがいい方法は?

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
帽子とサングラス。顔を隠すことができると非常に行動的になる女性の方が多い。実際に被災地では帽子やサングラス、マスクが届けられることは優先順位は低かったが、避難所に届けられた時には非常に喜ばれていた

また、「服装」も女性の悩みの種。

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
大判のストールが1枚あると便利。寒さをしのいだり肌の露出を控えることもできる

腰にまけばスカートなどを履いていても露出を避けられる。

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
女性はハイヒールを履いている場合も多いと思う。災害時に長距離を歩くという時に足の負担が大きい。職場のロッカーや車などどこかにスニーカーなどを1つ用意しておくといい

ーー生理用品は持っておいたほうがいい?

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
最近は避難所で備蓄品として生理用品を置いている避難所が多くなってきたが、1人ひとり使い方が違うので、できれば個人装備として用意しておくといい。

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
また処理の方法も考えなければならない。中身の見えないゴミ袋を用意しておいてほしい

このほかヘアゴムやヘアピン、水を使わないシャンプーなど「いざという時あれば助かる」と思うものを負担にならない程度に普段から持ち歩く。
一歩先を見据えて、「プラスアルファの備え」を考えてみるといいかもしれない。

子どもが自らで避難用の備えを

ーー子どもがいる家庭では?

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
例えば子どもならお菓子やおもちゃや絵本が備えの1つになる

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
大人目線で考えるとお菓子とごはんどちらが優先順位高いとなるとご飯を選ぶが、子どもたちからするとご飯よりチョコレートがいいという判断もある。子どもたちが必要だと思ったものをぜひ取り入れてほしい

日赤秋田短大・講師及川真一さん:
1人ひとり持ち物が違う。重要なポイントは自分が使いやすいかどうか。そしてあれもこれも必要になってくるがそれを持てるかどうかが重要なポイント

「必要なものは人それぞれ違う」大人も子どもも自分自身で必要なものを考えない限り、本当の「備え」にはなり得ない。
避難生活で少しでもストレスを和らげられるよう自分自身で備えを見直してみてはどうだろう。

(秋田テレビ)

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