蚊の活動シーズン到来…知っておきたい生態と対策
夏の足音が聞こえ始めるこの季節、私たちの生活を脅かす小さな敵が活動を始めています。気温の上昇とともに、蚊が飛び交う季節がやってきました。
蚊が活発になる三つの条件
富山市科学博物館の専門家によると、蚊が最も活発になる条件は次の通りです。
1. 気温が25度から35度の範囲内
2. 風がほとんどない状態
3. 晴れた天候

これらの条件が揃うと、蚊は最も活動的になります。特に注目すべきは、雨上がりの時間帯です。一般的に「雨上がりに蚊が増える」と言われますが、これには科学的な理由があります。雨が上がる頃には気圧配置が安定することが多く、風が弱まり、晴れた天気になりやすいのです。このような環境こそが、蚊にとって理想的な活動条件となります。
朝と夜、昼間で異なる蚊の種類
「蚊に刺されやすい時間帯はありますか?」という質問に対して、専門家からは意外な回答がありました。実は、時間帯によって活動する蚊の種類が異なるのです。
富山県内には主に2種類の蚊が生息しています:

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**アカイエカ**:朝と夕方から夜にかけて活発に活動
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**ヒトスジシマカ**:日中に活発に活動し、暑さに強い特性を持つ
朝晩と日中に活動する蚊は種類が違うので、一日を通じて、刺される可能性は変わりないということです。
これからの季節の注意点
富山県では、雨上がりの後に気温が上昇する日が増えてくるので、蚊にとって絶好の活動条件が整うことになります。
蚊は単なる不快な存在ではなく、場合によっては感染症を媒介する可能性もあります。特にヒトスジシマカは、デング熱などの感染症を媒介することが知られています。
蚊対策としては、長袖・長ズボンの着用、虫よけスプレーの使用、家の周りの水たまりをなくすことなどが効果的です。また、網戸の点検や修理も忘れずに行いましょう。
富山の夏を楽しむためにも、気温の上昇とともに活発になる蚊に、十分な警戒心を持って過ごしましょう。