農畜産物の生産から加工・販売までを一貫して行う6次産業。宮崎県はこの認定を受けている事業が全国で3番目に多い113件と、6次産業化が進んでいる。県内で6次産業に取り組む企業を宮崎大学の学生が訪問し、その強みを体感した。
こだわりの畜産現場(1次産業)を見学

炭焼ハンバーグの専門店「平家の郷」などを運営するハンク・ディーシー。3年前から未経験ながら、畜産と加工も行う6次産業化に取り組んでいる。

6月6日は、その現場を宮崎大学地域資源創成学部の2年生22人が、フィールドワークで訪れた。

ハンク・ディーシー 朽木敬之社長:
人口が減っていく中で、店舗を増やすだけでいいのかと考え、1店舗1店舗が価値ある状態を作っていきたいと考えた。宮崎は畜産大国と言われるので、畜産からやって、自分たちの工場で加工して最後お客さんに届ける。

自社牧場では「八郷(はちごう)牛」というオリジナルの黒毛和牛や宮崎牛を100頭ほど育てている。

こだわりはエサだ。
ハンク・ディーシー 朽木敬之社長:
香りする?ビールの。牛ちゃん鼻がいいので、この香りをかぐとよだれが出る。

ビール製造時に出る搾りかすを主原料とした飼料。発酵した飼料は牛にとって胃腸に優しく消化が良いため、肉に脂のくどさがなくなるという。
肉の加工場(2次産業)を見学

宮崎市の加工場に移動してきた。これから学生たちは2次産業の現場を学ぶ。

加工の様子。

自社で育てて、カットした牛肉を、部位ごとの魅力を教わりながら並べた。

学生:
どこまでもこだわれるのが6次産業の強みだと思った。

学生:
将来的には自分で起業をしたいと思っているので、貴重な経験だった。

ハンク・ディーシー 朽木敬之社長:
全く知らない産業にチャレンジしたので、失敗の連続だった。宮崎は風土もいいし、そこを育てていただいた先人の方もたくさんいて、ノウハウも残っているものがあるので、宮崎でやれたのは本当に良かった。
学生たちはこの経験を今後の地域課題の研究に活かすことにしている。
(テレビ宮崎)