桜島の8つの小学校と1つの中学校が一つになった、鹿児島市初の義務教育学校「桜島学校」がついに開校した。児童・生徒の代表が「唯一無二で雄大な桜島のように多くの人に愛され豊かな人になります」と決意を述べ、県出身の俳優・上白石萌音さんと音楽家・吉俣良さんが手がけた校歌が式典を締めくくった。

小中9校が統合——163人が新たな船出

桜島学校は、桜島にあった8つの小学校と1つの中学校を統合した小中一貫の義務教育学校だ。在籍する児童・生徒は163人。新校舎は現在建設中のため、2025年度は旧桜島中学校の校舎を使って授業が行われる。

桜島学校校舎
桜島学校校舎
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県内各地で入学式が開かれた4月9日、桜島学校でも小学1年と中学1年にあたる7年生、あわせて34人を迎える式典が執り行われた。新入生の名前が一人ひとり呼ばれるたびに温かい拍手が会場に広がり、地域ぐるみで子どもたちの門出を祝う雰囲気に包まれた。

「自分色の花を大きく咲かせてほしい」——校長の言葉

徳田清信校長は式辞の中で、「温かなつながりの中で自分らしさを大切に、自分色の花を大きく咲かせてほしい」と新入生へのエールを贈った。小規模校が統合することで生まれる多様な人間関係への期待と、一人ひとりの個性を尊重する学校づくりへの思いが込められた言葉だ。

入学式に続いて開かれた開校式では、鹿児島市教育委員会の原之園哲哉教育長が「伝統と地域の皆さんの思いを引き継ぎ、未来をつなぐ新たな学校として鹿児島市立桜島学校の開校を宣言する」と高らかに宣言し、鹿児島市初の義務教育学校の歴史的な第一歩を刻んだ。

子どもたちの決意——桜島で学ぶことへの誇り

開校式のなかで行われた「決意の言葉」では、児童・生徒の代表が緊張した面持ちで登壇し、学校生活への期待や桜島で学ぶことへの思いを発表した。

「唯一無二で雄大な桜島のように多くの人に愛され豊かな人になります」

この言葉には、毎日目にする活火山・桜島を誇りに思う子どもたちの気持ちが率直に表れていた。

式典後、子どもたちは口々に感想を語った。「(校歌は)すごく心にしみた。この歌詞でこの学校ということがすごくうれしい」と話す生徒や、「いろいろな人に話しかけてみたい。計算とか勉強を頑張る」と意欲を見せる児童の姿も。上級学年の生徒からは「下の6学年のお姉さんみたいな存在として、勉強にしっかり取り組んだり、みんなをまとめることができるリーダーになりたい」という頼もしい言葉も聞かれた。

上白石萌音×吉俣良が手がけた校歌

式典の締めくくりを飾ったのが、鹿児島県出身の俳優・上白石萌音さんと音楽家・吉俣良さんがタッグを組んで制作した校歌だ。2人のメッセージに背中を押された児童・生徒たちは、開校初日にして大きな声で校歌を歌い上げた。

校歌を歌う生徒たち
校歌を歌う生徒たち

「(校歌は)すごく心にしみた」という生徒の言葉が示すように、校歌はすでに子どもたちの心に深く刻まれたようだ。桜島という地に根ざした歌詞と、県ゆかりのアーティストが込めた思いは、新しい学校の誕生をより一層特別なものにしている。

桜島学校の開校は、少子化が進む離島・半島地域における学校統合の一つのかたちを示すとともに、地域コミュニティが一丸となって子どもたちの教育環境を守ろうとする取り組みでもある。新校舎の完成とともに、桜島学校がどのような学びの場へと育っていくか、地域全体の注目が集まっている。

【動画で見る▶桜島学校開校 小中一貫で桜島8校が統合、163人で新たな学びが始動「自分色の花を咲かせて」 】

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鹿児島テレビ
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