アメリカ・ロサンゼルスで行われたアカデミー賞のアフターパーティーで宮崎牛が提供され、ハリウッドスターがその味を堪能した。その立役者であるシェフのウルフギャング・パックさんは秋に宮崎を訪れ、牛がどのように育てられているのかを見る予定だ。また、宮崎牛はハラール認証を受け、イスラム圏への輸出も開始されている。宮崎牛が世界へ届く環境が整ってきた。

アカデミー賞で宮崎牛を提供

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ウルフギャング・パックさんは、アカデミー賞のアフターパーティーの料理を手がけるアメリカの著名なシェフだ。

宮崎県都城市出身の映画監督・曽原三友紀さんがパックさんにアピールし、宮崎牛は2018年からアカデミー賞のアフターパーティーで提供されるようになった。

毎年、宮崎牛を使った豪勢な料理がメディアにも披露されている。そしてそこでは、毎年宮崎牛への賛辞が送られている。

ウルフギャング・パックさん:
これは私のお気に入りのステーキ、宮崎牛。日本の南、九州の肉。すべてのスターが本当に好んで食べるステーキ。

パックさん念願の宮崎訪問へ

そのパックさんから、こんな言葉が飛び出した。

ウルフギャング・パックさん:
とても興奮している!この秋、宮崎県に行き、牛をどう育てているのかを見る予定。なぜなら、何を使って何を食べているのかを見たいから。味が素晴らしいのはもう知っているので大丈夫だろう。息子も来るので、農場を訪れてそこで牛肉を食べる。

パックさんは以前から、宮崎を訪れたいという思いを持っていたが、2025年、ついにその思いが叶う。パックさんは生産者に「皆さんはとても素晴らしい仕事をしている。多くの映画俳優が、宮崎牛が一番だと称賛している」と伝えたいと、話していた。

宮崎牛 イスラム圏での反応に手ごたえ

宮崎牛のイスラム圏への輸出も始まっている。3月にはカタールのドーハで、バイヤーや飲食店向けのセレモニーが行われた。新規市場となるカタールに向けた輸出は1月下旬に始まった。

輸出された宮崎牛は、西都市の食肉処理施設「SEミート宮崎」でイスラム教徒が食べられるように処理されたハラール認証を受けたものだ。

現地では肩ロースなどは普及しておらず、カット方法や調理の仕方が示された。

また需要の高いヒレやサーロインなどの部位は、フィレカツやステーキ丼などで提供された。

SEミート宮崎の担当者は「有名ホテルなど様々な店から宮崎牛を扱いたいという声があった。すでに発注もきていて大きな手応えを感じている」と話している。

現地での販売価格は宮崎のおよそ2倍、「オージービーフが主流となっている中、本物の和牛はまったく違うもので驚いた」という反応があったということだ。畜産農家の方は苦しい時期もあったが、こうして世界へ送り出せる環境が整ってきて、生産意欲の向上にもつながるのではないかと期待される。

(テレビ宮崎)

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