AIで故人を“よみがえらせて”、メッセージを読み上げたり、 会話ができたりするサービスが提供され、話題になっている。

街の皆さんは実際のところどう思っているのか、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」は、大阪の街で100人に聞いた。

「AIで故人をよみがえらせる」のはありorなし?「旬感LIVE とれたてっ!」より
「AIで故人をよみがえらせる」のはありorなし?「旬感LIVE とれたてっ!」より
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■「死人に口ありの時代やね」

「死人に口ありの時代やね。自由だから」「元気だったころ思い出してうれしいと思う人はけっこういる」と肯定的な人もいた。

一歩で、「本人の言葉じゃないので嫌」「身近な人だから違和感を感じると思う」と否定的な人もいた。

「死人に口ありの時代やね」
「死人に口ありの時代やね」

■AIで「ありがとうを言いたい」と話す住田弁護士

まず「とれたてっ!」出演者の中では、「故人をAIでよみがえらせること」について、「あり」2人:「なし」4人と意見が分かれた。

番組コメンテーターの住田裕子弁護士は、「あり」と答え、「どうもありがとうと感謝をみなさんに言いたい」と話した。

住田裕子弁護士:私はねやっぱりお別れの言葉として、『どうもありがとう』という感謝をみなさんにメッセージで1回出したいなと。その代わり、それで終わりにしてね。もう私のことを忘れて、皆さん新しいスタートに行ってください、頑張ってねという感じ。(Q.AIではなくて事前に撮影しておいては?)でもいつどうなるか分からないじゃないですか。『美人薄命』と言いますし…。

住田裕子弁護士:それともう一つ、子供が小さい時にお父さん、お母さんが亡くなることがあるじゃないですか。そうしたらやはり、残った親は『お父さん、こんなんだったんだよ』ということを教えてあげたい。心に残していただきたいから。

「『美人薄命』なので…」と話す住田弁護士
「『美人薄命』なので…」と話す住田弁護士

「とれたてっ!」の青木源太キャスターは初め「なし」としたのだが、話を聞いているうちに「あり」に答えを変えた。

青木源太キャスター:こういうのは『なし』で、自分の中でやっぱり生前大切な人を大事にしようというふうに思ったのですが、やっぱり“死”というのは突然訪れるときもありますし、悔いを残す方も多くいますよね。そういう方にとってはAIの精度が上がってくるのであれば、いいのかなと。

精度については「口元に違和感がある」という意見とともに、「以前と比べてずいぶん精度が上がっている」という意見もあり、「とれたてっ!」のスタジオでは今後ますます精度が上がることへの期待の声があがった。

「“死”は突然訪れるときもあるので…」と話す青木キャスター
「“死”は突然訪れるときもあるので…」と話す青木キャスター

■街の皆さん「あり」4割:「なし」6割

街の皆さん100人に聞いた結果をまとめると、
あり:40人
なし:60人
となりました。

「あり」と答えた方は理由として、
・亡くなった祖父ともう一度会話ができたら面白い
・故人の元気だったころを思い出して喜ぶ人が多そう。感動する人がいるならばいいと思う
・若い時に亡くなった親友に会いたい
などの思いがある方がいました。技術ができたからこそできることを、評価する方がある程度いるようです。

「なし」と答えたからは、
・AIは本当のお母さんとかお父さんじゃないみたいで気持ち悪い
・亡くなった感じがしなくてずっと引きずってしまいそう
このような声も聞かれました。

それぞれが選ぶことではありますが、技術の進歩はとても早く、私たちの気持ちは追い付いていけるのでしょうか。

「ずっと引きずってしまう」と心配する意見も
「ずっと引きずってしまう」と心配する意見も

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年6月9日放送)

関西テレビ
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