福井市にある県立盲学校で6日、視覚に障害がある人が安全に横断歩道を渡るための信号機などについて体験する交通安全教室が行われました。
       
近年増加している電気自動車は、二酸化炭素の排出が少なく環境性能に優れていると言われています。その一方でエンジンを使用しないため走行音が小さく、視覚障害者が車の接近に気付きにくいという問題が指摘されています。
  
6日は、県立盲学校が障害がある人の安全安心のための取り組みを知るきっかけになればと、県外で信号の音響装置を製作する会社などをゲストに招いて交通安全教室を開きました。
  
県立盲学校の生徒や教員など約30人が参加し、まず、電気自動車が出している車の接近を知らせる音は、車の速度によって音量や音の高さが異なることなどを学びました。参加者はその後、横断歩道をより安全に渡るため工夫された音響装置を体験しました。
  
佐々木拓哉アナウンサー:
「信号が青になるとこちらの装置の上部に振動が来ます。ちょうど今、携帯のバイブレーションのように振動が来ています。低い位置で音がなっているのでわかりやすい」
 
参加した生徒たちは「そもそも音が付いている信号機が少ない。そのため赤青がわからなくて不安。これだと聞こえやすいのと音が無くても振動で分かる、二重の安心感がある」「福井だと人が少なく自分以外は渡らない時もある。そのときにいつ渡ろうかなと迷う。特に道路が広いと車の動きも見えづらいので音響信号があるとありがたい」と話していました。
  
この装置を開発した大阪の篠原電機は「当事者の声を大切に全国に装置の設置を広げていきたい」としています。      

福井テレビ
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