6月8日(日)、安田記念・GⅠが行われる。
NHKマイルC・GⅠから始まった東京5週連続GⅠもいよいよフィナーレを迎える。これまで数々のトップマイラーが勝利を挙げており、まさに“春のマイル王決定戦”に相応しい一戦だ。

2024年は、G1・10勝を挙げた世界最強の香港馬ロマンチックウォリアーが、日本馬を力でねじ伏せ、同レース18年ぶりの海外馬制覇の快挙を達成した。
世界制したソウルラッシュがマイル界制圧へ!

今回の注目馬は、2024年11月に“秋のマイル王決定戦”であるマイルCS・GⅠ、そして2025年4月のドバイターフ・G1を勝利したソウルラッシュだ。
マイル重賞で3勝を挙げながらGⅠタイトルに届いていなかったソウルラッシュは、2024年、6歳で臨んだ6度目のGⅠで悲願を達成。

そして、2025年4月のドバイターフ・G1。
そこに立ちはだかったのは、2024年の安田記念で敗れたG1・10勝の“世界最強馬”ロマンチックウォリアー。久々のマイル戦ながらその力を見せ、誰もがロマンチックウォリアーの勝利を確信したレースだった。
しかし、猛追したソウルラッシュが1完歩、1完歩と詰め寄り、ゴール前は2頭の大接戦に。写真判定の結果、ソウルラッシュに軍配が上がった。その差は現地発表で0.01馬身、わずか8ミリだった。
世界も制したマイル王ソウルラッシュが次に狙うのは、2024年秋に続く日本マイル界の制圧だ。

その大役への鞍上を任されたのは、2022年の安田記念以来、3年ぶりのコンビとなる浜中俊騎手(36)だ。
2021年に初コンビを組んでから怒涛の4連勝でソウルラッシュを重賞初制覇へと導いた浜中騎手は、再びコンビを組むことへの感謝を語った。
――3年ぶりのコンビとなります
騎乗の依頼をしていただけて感謝しています。レースの時もいつもソウルラッシュのことを応援していました。
――追い切りで久々に跨っての感触
追い切りに乗るのも3年ぶりですごい楽しみにしていました。以前、乗っていた時よりもトモの力強さが出て、走りのバランスも良くなった。成績が示す通り、精神面も肉体面もすごくたくましくなった。

――意気込み
マイルCS、そしてドバイターフと勝って、一番充実している中で依頼をいただけたということは騎手として嬉しいことなので、結果で応えなきゃいけない。
ソウルラッシュは2022年以来、毎年安田記念に参戦(2022年13着→2023年9着→2024年3着)し、着実に順位を上げ続けている。
7歳にして最盛期と言われる成長曲線をこの舞台でも見せられるか。
復権を誓うGⅠウイナーたち
ソウルラッシュに引けをとらないGⅠ馬たちも参戦。

まずは、最強の呼び声高い現4歳世代のマイル王、ジャンタルマンタル。

2023年に朝日杯FS・GⅠを制し、2歳マイル王者に輝くと、翌年のNHKマイルC・GⅠも完勝し、世代のマイル王に君臨。
その後は、秋のマイルCS・GⅠを目標にするも、調整が整わず回避。復帰は12月の香港マイルとなった(結果は13着)。
それ以来のレースとなるジャンタルマンタルは、朝日杯FS・GⅠから6戦連続で川田将雅騎手(39)とコンビを組む。川田騎手は勝利となれば、安田記念歴代最多の4勝目となる。

一方、紅一点のブレイディヴェーグも侮れない存在だ。
デビューから連を外さない安定感を見せ、5戦目の2023年エリザベス女王杯ではGⅠ初挑戦初V。

それから11カ月ぶりの実戦となった府中牝馬S・GⅡでは、GⅠ馬の貫禄を見せる完勝を飾った。続くマイルCSで初のマイル戦を経験し、4着に好走。2025年初戦、2度目のマイル戦となった東京新聞杯・GⅢでも4着。1600m戦ならではの速いペースに対応し、3度目となる今回こそ勝利を挙げることができるか。
安田記念は牝馬の相性が良く、過去5年で3勝を挙げている。さらに、7年連続で牝馬が連対中というデータも。出走馬唯一の牝馬であるブレイディヴェーグを後押しするか。

他にも、デビュー戦以来のマイル戦となる2024年高松宮記念・GⅠの覇者マッドクールや2023年のNHKマイルC・GⅠ以来の勝利を目指すシャンパンカラーも参戦。
GⅠ初制覇を狙う4歳重賞ウイナーたち
GⅠタイトルを虎視眈々と狙う4歳重賞ウイナーも強豪馬ぞろい。

その筆頭は、重賞3勝をあげるシックスペンス。
これまで7戦5勝の実績を誇るシックスペンスだが、うち2戦の敗戦はともにGⅠでの戦い(2024年日本ダービー9着、2025年大阪杯7着)。
今回は、コンビ成績4戦4勝のルメール騎手(46)に手綱が戻っての参戦。最強コンビで大舞台克服となるか。
他にも、前走の東京新聞杯・GⅢで強烈な末脚を繰り出し重賞初制覇を果たしたウォーターリヒト。

同じく前走で重賞タイトルを獲得したトロヴァトーレはマイル戦連対率100%の安定感を武器にGⅠ初挑戦。
そして、6月6日(金)、注目の枠順が確定。
日本マイル界制圧を狙うソウルラッシュは7枠13番、ジャンタルマンタルは5枠10番、紅一点ブレイディヴェーグは大外枠の18番からのスタートとなった。
第75回 安田記念・GI
東京競馬場・芝1600m
1枠1番 シックスペンス(牡4・C.ルメール)
1枠2番 ダディーズビビッド(牡7・池添 謙一)
2枠3番 マッドクール(牡6・坂井 瑠星)
2枠4番 ウインマーベル(牡6・松山 弘平)
3枠5番 レッドモンレーヴ(牡6・M.ディー)
3枠6番 グラティアス(牡7・横山 和生)
4枠7番 ガイアフォース(牡6・吉村 誠之助)
4枠8番 エコロヴァルツ(牡4・M.デムーロ)
5枠9番 シャンパンカラー(牡5・内田 博幸)
5枠10番 ジャンタルマンタル(牡4・川田 将雅)
6枠11番 サクラトゥジュール(セン8・D.レーン)
6枠12番 ロングラン(セン7・岩田 康誠)
7枠13番 ソウルラッシュ(牡7・浜中 俊)
7枠14番 ウォーターリヒト(牡4・菅原 明良)
7枠15番 ホウオウリアリティ(牡7・丹内 祐次)
8枠16番 トロヴァトーレ(牡4・横山 武史)
8枠17番 ジュンブロッサム(牡6・武 豊)
8枠18番 ブレイディヴェーグ(牝5・戸崎 圭太)
安田記念は、6月8日(日)午後3時40分に発走する。
みんなのKEIBA 安田記念・GⅠ
6月8日(日)午後3時から生放送
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