台湾の半導体製造大手・TSMCが菊陽町に建設する予定の第2工場について、着工時期が当初の予定より遅れているのは、周辺の交通渋滞が要因とみられる。

「住民に不便をかけないよう注意払う」

TSMCは、菊陽町に建設する予定の第2工場について、当初『2025年3月まで』としていた着工時期を、『2025年内』と変更している。

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台湾メディアによると、TSMCのシーシー・ウェイ会長兼CEOは、6月3日に開かれた株主総会後の記者会見で、第2工場の着工時期の遅れについて、主な要因に『交通渋滞』を挙げたという。

ウェイ会長兼CEOは自らが現地を視察し、「10分程度だった場所に1時間かかった」などと述べ、日本政府とも協議を進めていると明らかにしたという。

TSMCは3日夜、第2工場について2025年内の着工に『変更はない』として、「住民に不便をかけないよう、インフラ状況に注意を払っている。自治体や地元関係者と密に連携を図りながら進める」とコメントしている。

「共感できる」「車より自転車が早い」

菊陽町民は「(TSMCの対応に)ものすごく共感できる。時間帯によって出勤や帰宅の通勤時に混む」や「(雨の日に車で子どもを)中学校に送ると自転車が断然早いし、(渋滞で)戻れない。なので…ちょっと…すごい」と話した。

木村知事は「交通渋滞に関してはスピード感を持って、ハード・ソフト両面での対策を進めていく」とコメントを発表した。

また、第2工場が建設予定の菊陽町の吉本孝寿町長は、4日に開会した菊陽町議会で、TSMCの『年内着工に変更はない』とするコメントを引用し、「国の支援を受け、熊本県と連携して対応していて、引き続き対策を進める」と、第2工場建設へ向けた支援を継続する考えを示した。

(テレビ熊本)

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