天皇・皇后両陛下と愛子さまは、4日から太平洋戦争の激戦地・沖縄を訪問されています。
愛子さまは、訪れた資料館で戦争の証言に衝撃を受けられたご様子も見られました。
戦後80年、本土復帰53年にあたり、天皇・皇后両陛下が長女・愛子さまを伴い、沖縄を訪問されました。
皇后さまと愛子さまは、淡いブルーグレーのスーツで色みをそろえた装いです。
沖縄訪問は初めてとなる愛子さまを、沿道では多くの人が歓迎しました。
ご一家がまず向かわれたのは、沖縄戦の激戦地、南部にある平和祈念公園です。
沖縄戦の戦没者の遺骨が納められた国立沖縄戦没者墓苑では、献花台にゆっくりと進み、白い花束を手向け深く拝礼されました。
その後、遺族や墓苑の管理などを担う人たちに歩み寄り、一人一人の話に耳を傾けられました。
ここでは陛下が「どなたを亡くされましたか」と声をかけられた他、皇后さまが「愛子が初めて今回沖縄に」と説明されると、愛子さまも「普段どのようなことをなさっていますか」などと笑顔で尋ねられていました。
懇談は、皇后さまが「どうぞおかけください」と高齢の遺族を気遣われながら続き、予定の時間を大幅に超えました。
続いてご一家は、24万人余りの犠牲者の名前が刻まれた平和の礎に足を運び、新たに追加された名前を見つめられました。
平和祈念資料館では、展示された生存者の証言などを見学。
愛子さまは、防空壕(ごう)の中で大きな声を上げてしまう人を大人が相談して窒息死させたという14歳の証言に目を落とされ、「すごく壮絶な。生きていくためにこういう選択をしなければならないという」と述べられました。
2日目の5日は、沖縄からの疎開中に沈没した学童疎開船「対馬丸」の記念館や、子供たちの慰霊碑「小桜の塔」、また、2019年の火災で焼失し、復元が進む首里城も視察されます。