5月、アメリカで開かれた世界大会に初めて出場した長野市のチアリーディングチーム。渡航に向けた資金集めなど課題もありましたが、多くの支援で無事、参加でき、感謝の演技を披露しました。
キレのある動き。アクロバティックなパフォーマンス。長野市のチアリーディングチーム「長野スタリオンズ」です。
5月上旬にアメリカで行われた世界大会に初出場。夢の舞台で堂々とした演技を披露しました。
スタリオンズフラッシュ・山崎鈴花キャプテン(※崎のつくりは「立」に「可」):
「自分たちが想像してた以上に大きな舞台で演技することができて本当に楽しかった」
2015年に結成した、「長野スタリオンズ」。小学生から社会人までのおよそ60人が活動してます。
このうち、中学生2年生から高校3年生までのチーム「スタリオンズフラッシュ」が2024年3月に千葉県で開催された全国大会に出場。全国の6チームと演技の完成度・難易度を競い合いました。
そして、結果は見事優勝。
同時に初となるアメリカでの世界大会出場の切符も手にしました。
大会は1年後の2025年5月。年齢制限があるため、メンバーの入れ替えを余儀なくされた上、さらに大きな課題も。
長野スタリオンズ・小林留美子監督(当時):
「これからの資金集めが本当に大変だけど、全くの未知で1人何十万と100万近くのお金がかかってきてしまう」
アメリカへの渡航費は円安の影響で高騰し、選手1人あたり70万円ほど。工面できなければメンバーが欠けてしまう可能性もありました。
そこでチームは募金活動や、クラウドファンディングを開始。保護者も企業を回り、支援を呼びかけました。
その結果、クラウドファンディングは2カ月で目標金額200万円を大きく上回る300万円余りが集まり、他にも50以上の企業などが支援を申し出てくれました。
支援のおかげで1人当たりの負担は30万円ほどとなり、付き添いの保護者含めアメリカ行きのめどが立ちました。
長野スタリオンズ・小林留美子監督:
「誰1人欠けることなく行けるということがとても幸せな子どもたちだし、幸せなチームだなと、とても感謝しています」
2025年1月には支援してくれた人たちを招き演技で感謝を伝えるイベントを開きました。
スタリオンズフラッシュ・仁科美花さん(1月):
「応援してくださっている方とお会いすることができて、より実感が湧いて、もっと17人で頑張っていきたいなと思いました」
スタリオンズフラッシュ・田中杏樹さん:
「絶対1位を取りたい。しっかり恩返しでのできる演技をしたいと思います」
初の世界大会へ。
そして、5月上旬、チームはいよいよアメリカ・フロリダ州へ。夢だった世界大会です。
スタリオンズは18歳以下の部に出場しました。
感謝の思いを胸に堂々とした演技を見せます。
結果は世界の強豪12チーム中8位。見事入賞です。
5月17日、帰国したチームは報告会を開きました。
スタリオンズフラッシュ・松本美音さん:
「これまで1年間、積み上げてきたフラッシュとの練習の思い出はずっと忘れない。これからもチアをやっていく上での宝物になると思います。本当にありがとうございました」
世界大会に出場した「スタリオンズフラッシュ」のメンバーが全員集まるのは、この日が最後。17人のうち、12人がチームを卒業します。
スタリオンズフラッシュ 卒業メンバー・宮崎日詩さん(18):
「いろいろ不安があった中なんですが、今までで一番最高のものができて本当に良かった」
スタリオンズフラッシュ 卒業メンバー・山崎鈴花キャプテン(16):
「今回、いろんな方に応援・支援していただけて、改めて応援の持つ力を感じた。スタリオンズの明るい雰囲気とか、スタリオンズらしい演技をこれからも全国、全世界に広めていってもらえればうれしいな」
新体制でも世界へ。まずは今年夏の全国大会に挑みます。
スタリオンズフラッシュ・松本結愛さん(16):
「(学年が)一番上の選手になるので、小さい子をもっと見て、大きく成長できるようにサポートしながら、私自身も選手として大きく目標をつくって、高い順位を取れたらな」
「長野スタリオンズ」キャプテン・松本美音さん(14):
「(世界大会で)学んだことをメンバーに伝えて、『世界大会に行きたい』『目指したい』と思ってくれたら、私もうれしい。これからもチアが大好きとか、チアが楽しいと思い続けながら練習していきたい」