「外国人と共生社会を目指す」小野寺政調会長が川口市を視察

日本で暮らす外国人は約377万人で、3年連続で過去最多を更新している。一方で、一部の外国人による迷惑行為などといった社会問題も表面化している。

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テーマは、「増える在住外国人…どう共生していく?ソレってどうなの?」だ。

28日、多くの外国人が暮らす埼玉・川口市のコンビニに自民党の小野寺政調会長が姿を見せた。

自民党・小野寺政調会長:
私たちは外国人と共生社会を目指すということで、しっかり体制を作っていきたい。

小野寺政調会長は、外国人との共生について議論する特命委員会の委員長を務めている。

今回訪れた川口市では、コンビニに多くの外国人が集まったり、ゴミ出しルールを守らない外国人もいるという。

こうした迷惑行為などの現状を確認するため視察し、地元住民と意見交換を行った。

自民党・小野寺政調会長:
秩序あるということが前提での共生社会ですので、秩序をしっかり捉え維持してくれる外国人との共生。そういうことではない外国人と共生するつもりはありません。

川口市といえば、中華料理店などの看板がずらりと並ぶ西川口駅付近がチャイナタウンとして知られている。

イット!が28日取材したのは、川口市の西部にある「芝園団地」だ。

1978年に建てられた「芝園団地」は、当時は子育て世代に人気だったが、「部屋が手狭」などの理由で日本人が相次ぎ退去した。

一方で出て行った日本人の穴を埋めるように多くの外国人が住むようになった。今では、約4650人の住人のうち6割近い2700人が外国人だという。

団地に住む外国人の方々に、なぜこの団地を選んだのか聞いた。

インドからの移住者:(日本語)
20年くらい住んでる。友達がいっぱいいるから、そこに住んでいるよ。

スリランカからの移住者:(日本語)
勉強のためです。ここから(日本語学校がある)「さいたま」まで近くて20分くらいだから、グッドですね。

中国からの移住者:(中国語)
新橋で仕事をしていて、家族で住んでいます。中華の店もいっぱいあるから、とても住みやすいです。

団地はJR蕨駅まで徒歩10分ほどのため通勤などで都内に出やすく、中国人も多く暮らしているため…

取材班:
1つの建物に2軒の中華料理店が入っています。そして道路をはさんで反対側も大衆中華の店です。

至るところに中華料理店や、中国の食材がずらりと並ぶ青果店がある。さらには保育園などもあった。

共生が上手く行った芝園団地…他自治体も視察に

イット!のスタジオでは…

青井実キャスター:
この共生の問題ですが、どう考えますか?

SPキャスターパックン:
僕も日本に来た頃は何も分からなくて、結構周りにお手数をお掛けしたと思います。人数が増えればその負担も増えるでしょう。しかし、皆さんは基本的に働いているし、税金や社会保障料も納めています。地域も支えています。その恩恵も念頭に、正しい暮らし方へ誘導できたらいいなと思います。

青井キャスター:
ただ一方で、自治会長に話しを伺うと以前は、文化や習慣の違いによる摩擦が生じたこともあると言います。

芝園団地・自治会長:
外国人の方が団地内の通路に物を勝手に置いたり、ごみの出し方や騒音などトラブルもありました。

青井キャスター:
団地では外国語での注意書きを増やしただけでなく、管理会社や自治会に外国人を入れて意見を聞くなどしてコミュニケーションを強化したと言います。

日本人(40代):
新しい刺激があって、特にあそこの中国料理店は水ギョーザがおいしかったり、お米のお菓子を紹介してもらった。

最近では、共生が上手くいっている芝園団地を大阪など多方面から視察に訪れる自治体もあるという。深刻な労働力不足に悩む日本では外国人を受け入れる動きが広がっているが、共生のあり方が問われている。
(「イット!」5月28日放送より)

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