電車に乗ったらドキドキしてしまったり、息苦しくなったり…そんな経験をしたことはないだろうか。

自身もパニック障害を患った経験のある鍼灸師・影森佳代子さんは、改善へと導くためのメソッドを『影森式 パニック障害改善メソッド セルフワークBOOK』(河出書房新社)で紹介している。本書は活字を読むのが辛い人も音声を聴くだけでパニック障害を改善できるようにしている。

自律神経が乱れてしまうとパニック発作を起こしかねない人もいるという。そこで、心とからだの緊張を自覚するための「ガチガチ度チェック」と、緊張をほぐす「おもち呼吸法」を一部抜粋・再編集して紹介する。

自律神経を整えて気持ちもラクに

パニック障害を克服するには、生活を見直すことも大切です。

不規則な生活をしていたり、ストレスが多く緊張状態が長く続いていたりすると、自律神経のバランスが乱れて、さまざまな不調が出やすくなります。

たとえば、睡眠不足やだるさ、食欲不振、下痢や便秘といった身体症状から、イライラや集中力低下など、精神的な症状もあらわれます。

早寝早起きも大事な心がけ(画像:イメージ)
早寝早起きも大事な心がけ(画像:イメージ)
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早寝早起きを心がけ、アルコールやたばこ、コーヒーといった刺激の強い嗜好品は控えて規則正しく生活することは、心身を健やかに保つための基本です。自律神経が整い、気持ちもラクになりますし、パニック障害の早期改善にもつながります。

自分ひとりでは生活の改善がなかなかできないという人は、自律神経を整える施術を行なっている鍼灸院に相談するのもよいと思います。

ちなみに、私の鍼灸院にいらしたパニック障害の患者さんのからだに触れると、ほとんどの人がこわばっています。からだがこわばって緊張状態にあるので、呼吸は浅く、速くなっています。

パニック障害になりやすい人は、ついついストレスをため込んで耐えてしまいがち。つまり、まじめでがまん強い人が多いといえます。ストレスでからだをガチガチにさせているのに、本人は気づいていないこともあります。