コメの高騰が続く中、鈴木直道北海道知事が田植えを行い北海道米の増産をPRした。
しかし、消費者の中では苦肉の策で「かさ増し」や、麺類にシフトする動きも進んでいる。
北海道のコメを取り巻く現状を取材した。
つなぎ姿でヘルメットをかぶり、田植え機を運転する鈴木直道北海道知事。
石狩地方の当別町で「ゆめぴりか」の苗を植えた。
北海道ではすでに各地で田植えが始まっている。
鈴木知事は「北海道米をぜひ食べてほしい」とPRし、コメ不足を解消するため増産に向け取り組んでいることを強調した。
「増産という大きな判断をして、協力して生産に向き合っている。コメを安心して食べられるよう、生産者が安心して生産できるように国に対策を求めていきたい」（鈴木直道北海道知事）
コメの流通は厳しい状況が続いている。
札幌市豊平区のスーパー「キテネ食品館 月寒店」では、コメを仕入れている卸売業者2社のうち1社が出荷量に制限をかけ、価格を上げる動きもあるという。
下がらないコメの価格…商品の売れ行きに変化
商品の売れ行きにも変化が。
「一向に下がらないコメの価格。少しでも節約するために、かさ増し用の”もち麦”などが売れているということです」（八木隆太郎フィールドキャスター）
コメの使用量を減らすため、麦でかさを増すという人が増えているというのだ。
その売れ行きが大きく伸びている。
「メーカーによっては欠品の案内も来ている。欠品は思い返しても記憶にない」（キテネ食品館 中塚誠さん）
長引く価格高騰…「コメ離れ」の動きも
消費者からは半ば諦めの声も上がっている。
「変わらない気がしている。期待はしていない」
「子どもが離乳食を食べるようになり、コメを使いたいが買いづらい」
「麺類を増やすようにしている。朝食はパンにして、昼食か夕食のどちらかはご飯を食べる」（いずれも来店客）
長引く価格高騰を受け「コメ離れ」の動きも進んでいるようだ。
「パスタ、焼きそば、ラーメン、うどんなどに1食置き換える人もいる。麺類の売り上げは前年比7～15％の伸び率」（中塚さん）
北海道内のコメの価格は、このあと一体どうなるのだろうか。
