アメリカで29日、就任100日を迎えたトランプ大統領が演説し、不法移民対策の成果を強調した。支持率は39%と歴代最低ながら、ホワイトハウスに拘束者の顔写真ボードを並べ、強硬姿勢をアピール、入国審査でスマホ検査を行うなどして賛否がわかれている。
支持率低迷に「世論調査が不正」と主張
アメリカのトランプ大統領が、就任から100日目の節目に合わせて演説を行った。支持率が低迷する中、国民の声を聞いた。

アメリカ・トランプ大統領:
歴史上最高のスタートだと言われている。歴代大統領の100日間のスタートとして最高だ。誰もが「始まったばかりだ」と言っている。
2期目の就任から100日目を迎え、演説を行ったトランプ大統領は、演説の大部分を不法移民対策について割き、自らの成果を強調した。

しかし、アメリカのABCテレビなどが行った世論調査で就任後100日の支持率は、39%となり「第2次世界大戦後で最低」と報じられている。この結果についてトランプ大統領は、「調査が不正に行われている」と主張している。
こうした中、ホワイトハウスでは見た事のない光景が広がっていた。
FNNワシントン支局 中西孝介記者:
ホワイトハウスの大統領執務室へ続く道ですが、不法入国して拘束された人達の顔写真付きのボードがずらっと並べられています。

報道陣に向けてか、不法入国後に拘束された人々の顔写真と名前などが書かれたボードを並べ、成果をアピールした。
第二期トランプ政権について、アメリカ国民はこう話している。

アメリカ国民:
彼は素晴らしい。今までの大統領の中で一番素晴らしい。他の政治家たちは「やる」と言っても嘘をついただけでやらない。でもトランプは「やる」と言ったら必ずやるんだ。
アメリカ国民:
私はトランプが好きだ。しかし、彼の最初の100日間で起きていることに納得はいっていない。(関税による)影響を肌で感じる。
記者:
トランプ政権を支持する?
アメリカ国民:
いいえ。(決断が)早すぎる。何も考えていない無能な人が仕切っている。それだけです。
入国時のスマホなどのデータチェック倍増
不法移民対策を強化しているトランプ政権で、アメリカの入国審査で増加しているというのが、スマホなどのデータをチェックされるケースだ。
2024年、アメリカに入国した約4億2000万人の内、スマホなどのデータがチェックされたのは、約4万7000台で8年前に比べ2倍になっている。

アイルランドから来たという男性は、こう話す。
アイルランドから来た人:
アイルランドで報道されたんだ。アメリカに入国するのは危険だから注意した方がいい。あるいはアイルランドに携帯電話を置いて、アメリカで別の携帯電話を買った方がいいと。
こうした対応について、アメリカ国民はこう反応する。
アメリカ国民:
いいと思う。
記者:
全てが?
アメリカ国民:
そう。悪いことをする不法入国者が多すぎる。彼らは悪いことばかりしている。この国に入りたいのなら、正規の方法で入国すればいい。
トランプ大統領は、29日の演説で「史上最も素晴らしい経済を実現する」と訴え、大規模な減税を行うとした。しかし、吹き始めた逆風は強くなっているようだ。
(「イット!」4月30日放送より)