天皇皇后両陛下が主催される「春の園遊会」が22日赤坂御用地で催され、各界の功労者など、約1400人が出席した。

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今回は62年ぶりに「お道筋」が変更され、両陛下が歩まれる従来のルートと、秋篠宮ご夫妻などが歩かれるルート、そして両陛下の長女・愛子さまや、秋篠宮家の次女・佳子さまが歩まれるルートの3つになった。

宇津木妙子さん「皇后陛下に一度、ノックしたいなと(爆笑)」

22日午後2時頃の赤坂御用地。

陛下と和装の皇后さま
陛下と和装の皇后さま

陛下と和装の皇后さまは、淡い水色の振袖姿の長女・愛子さまや皇族方とともに姿を見せられた。

文化勲章を受章した漫画家のちばてつやさんや、女子ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子(うつぎ・たえこ)さんらに歩み寄り、声をかけられた。

文化功労者でプロゴルファーの青木功(あおき・いさお)さんとは、このようなやりとりがあった。

青木功さん:
お招きいただきましてありがとうございます。
雅子さま:
各地でご活躍…。
青木功さん:
いや、もう年齢が年齢ですから、もうやめようかなと思っています。
陛下:
若いゴルファーも育っているから…。
青木功さん:
そうですね。
育っているからこそ、逆言えば応援してあげればいいのかなと。
陛下:
(雅子さまを見て)ゴルフも…。
雅子さま:
イギリスで少しだけ習って…。
青木功さん:
そうですか。
またチャンスがありましたら、手ほどきしますよ。

そして女子ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子さんからは、こんな発言があった。

宇津木妙子さん:
今年、(ソフトボール歴)還暦を迎えました。まだノックやってるんですよ。
皇后さま:
そうなんですか。
宇津木妙子さん:
皇后陛下に一度、ノックしたいなと。
陛下:
雅子なら上手に捕れると思います。
雅子さま:
それなら愛子が…。

厳しいノックで“鬼監督”として有名な宇津木さんからノックしたいとの突然の申し出に、陛下はすかさず、学生時代にソフトボール部で活躍した雅子さまなら、上手に捕れると返答される場面もあった。

76歳で現役のバレエダンサーとして活躍する、森下洋子(もりしたようこ)さんとは、このようなやりとりがあった。

陛下:
前に白鳥の湖を…。
陛下:
ジゼル…1985年にグレースさんと。懐かしく。
森下洋子さん:
ロンドンでも、陛下にいらしていただいてありがとうございました。

陛下はオックスフォード大学留学中に、森下さんが出演するロイヤルバレエのジゼルを鑑賞した思い出などを振り返られた。

62年ぶりに変更「お道筋」とは

今回の園遊会では、「お道筋(みちすじ)」と呼ばれる皇族方が通るルートが、62年ぶりに変更された。新しい「お道筋」は3つ。

両陛下が歩まれる従来のルート、2つ目は秋篠宮(あきしののみや)ご夫妻などが歩かれるルート、そして、両陛下の長女・愛子さまや、秋篠宮家の次女・佳子さまが歩まれるルート。

これまでは、両陛下と皇族方は一列になり、一つのルートで苑内を回られていた。

そのため、皇族方と交流しやすい場所を確保しようと、日差しが強い場所に招待客が集中。体調を崩す人もいたことなどから、ルートを分散した。

愛子さまも和服姿でにこやかに

社会人2年目となり、公務と両立を図っている愛子さまも和服姿でにこやかに言葉を交わされた。

愛子さま
愛子さま

愛子さま:
何をお召し上がりになりましたか?
河野太郎さん:
園遊会のジンギスカンを…。

佳子さま
佳子さま

佳子さま:
お食事はお召し上がりになりましたか?
男性:
全部一通り。
佳子さま:
あ、一通り。
男性:
お腹いっぱい。
佳子さま:
よかったです。

今回は令和になって初めてアルコールが提供され、参加者が御料牧場産の肉を使ったジンギスカンや焼き鳥、オードブルなどと共にアルコールも楽しむコロナ禍前の光景が戻ってきた。

両陛下と「ノック話」で盛り上がった宇津木さんは、愛子さまと会話について聞かれると、こう振り返った。

宇津木妙子さん:
中でやってるみたいですね、職員の皆さんと。
“ノック受けたい”って逆に愛子さまから言われたので、是非、今度は行きますよって言って。
(Q.実現したらどんなノックをしますか?)
最初はやさしくやりますね。へへへ。
その内、だんだん動かそうかなと思いますけど。ケガさせたら困るでしょ。そこは大丈夫です!

また、漫画家のちばてつやさんはこう振り返った。

ちばてつやさん:
陛下も皇后さまもマンガをちゃんと読まれてて、あの作品がすごく読みやすいとか、あ、それは愛子さまだ。(愛子さまが)「あしたのジョー」を読んでいるって。コマ割りがうまいと褒められちゃった。

さわやかな晴天のもと、両陛下と皇族方は 参加者と和やかに歓談された。
(「イット!」 4月22日放送)