18日も各地で季節外れの暑さが続出し、2025年最多となる340地点で夏日を観測した。島根・川本町では30℃を超え真夏日になるなど、熱中症への注意が呼びかけられている。
19日は関東の一部で30℃の真夏日予想が出されるなど、季節外れの暑さの中、熱中症とともに注意すべきもう1つの流行が、感染性胃腸炎なのだという。

店頭に早くも「かき氷やってます」看板

18日、最高気温が25℃を超える「夏日」となったのは全国で340地点。

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埼玉・熊谷市では、最高気温26.0℃を観測した。

2日連続の夏日となった暑さの中、妻沼聖天山春季例大祭付祭(つけまつり)が開催された。

宮本真綾アナ:
日差しが降り注ぐ中、多くの「お稚児さん」が本殿に繋がる参道を歩いています。

午後1時から行われたのは稚児行列(ちごぎょうれつ)。
かわいらしい稚児の装束に身を包み、お化粧を施した子供たちが練り歩いた。

手元の温度計は30℃超え(18日、埼玉・熊谷市)
手元の温度計は30℃超え(18日、埼玉・熊谷市)

宮本真綾アナ:
午後2時過ぎの熊谷では手元の温度計は30℃を超え、立っているだけで汗ばむ暑さです。

4月とは思えない暑さに「暑かった。アイス食べたい」(稚児を演じた5歳の女の子)、「結構暑くて。着物も着てるから本人も暑い、暑いって言って」(母親)、「きょうは、ちょっと暑いなって」(姉)、「暑い。のど渇いた」(稚児を演じた妹)「あっちー」「暑い」(稚児を演じた子供たち)、「暑いですね、もうすでに」(母親)といった声が相次いだ。

この暑さで、店頭には早くも「かき氷やってます」の看板を出すお店もあった。

埼玉・熊谷市にある「西田園」では、平日にもかかわらず、かき氷11杯の注文があった。

かき氷を食べる客:
きょう夏日になる、ここ最近で一番暑くなるというニュースだったんで、かき氷を目指して来ました。

この暑さは広い範囲で19日も続く見込みだ。

気温急上昇…熱中症対策「暑熱順化」今から取り組み必要

熱中症対策に必要なのは、徐々に体を暑さに慣らしていく「暑熱順化」だ。

熱中症対策に必要な「暑熱順化」
熱中症対策に必要な「暑熱順化」

20代:
ワンちゃんと30分くらい家の周りを散歩しています。これを続けていきたいと思います。

60代:
シャワーだけじゃなく必ずお風呂に入ったりですとか。「暑熱順化」というんですか、そういうのを心がけたり、熱中症にならないように気をつけてやっています。

ウォーキングや、湯船につかるなど汗をかくことで、熱中症の予防につながる。

「暑熱順化前線」東京は「5月下旬ごろ」からと呼びかけていたが…
「暑熱順化前線」東京は「5月下旬ごろ」からと呼びかけていたが…

暑熱順化を始めるタイミングの目安として、地域ごとに算出している「暑熱順化前線」。
東京は、「5月下旬ごろ」からと呼びかけていたが、この気温の急上昇で「暑熱順化前線」にも異変があった。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
意外と25℃前後でも熱中症になるっていうことが起こりうるわけですね。この時期の熱中症は、いわゆる春の熱中症は感じにくく、重くなりやすい、気づきにくいということで注意が必要です。

暑熱順化には数日から2週間かかるため、今からでも取り組みが必要としている。

「感染性胃腸炎」過去10年で最多…手洗い・加熱・消毒を!

一方、この季節外れの暑さの中、ある病気が異例の大流行となっている。

東京都内の「いとう王子神谷内科外科クリニック」でも…。

伊藤院長:
きのうから発熱・下痢・嘔吐?
患者:
横になっても、立っても気持ち悪い。
伊藤院長:
感染性胃腸炎でノロウイルスっぽいですね。

伊藤院長:
お腹ちょっと緩いんでしたっけ?でも一番つらいのは、やっぱり嘔吐ですね?
別の患者:
そうですね。
伊藤院長:
嘔吐と吐き気。これやっぱりノロウイルスじゃないかなって気がしますね。

ノロウイルスを含む感染性胃腸炎だ。

例年は2月末には流行が収まるが、2025年は4月に入った今も感染者数が多い状況が続いていて、この時期としては過去10年で最多です。

ウイルスの多さと免疫力の低下が原因と伊藤院長
ウイルスの多さと免疫力の低下が原因と伊藤院長

伊藤院長:
2月の中旬から3月にかけて寒波が繰り返しやってきて寒い日が多かった。従って寒い時期により長く生き延びて広がりやすいノロウイルスは、1月のピークではなくて2月の後半から3月にずれ込んできたと。
ウイルスが非常に多いということと、寒暖差で我々の免疫力が落ちているということの両方が考えられると思います。

異例の長期流行となっている理由は、さらに、もう1つあると専門家は指摘する。

群馬パース大学大学院・木村博一教授:
最初GⅡ.4(1つめのウイルス)が流行し、その後収まる前にGⅡ.17(2つ目のウイルス)が流行して、流行規模と流行時期が長くなる、そういう可能性があると考えています。
(感染性胃腸炎の)流行が続くので、予防対策も含めて徹底して頂ければと思います。

対策には「手洗い」「加熱」「消毒」が有効だという
対策には「手洗い」「加熱」「消毒」が有効だという

感染性胃腸炎の対策は3つ。
基本の「手洗い」に加え、食品の「加熱」さらに「消毒」も有効だという。
(「イット!」 4月18日放送より)