独特な形で有名なバオバブの木などで知られる自然豊かで美しい島国・マダガスカルで、クーデターが起きている。
大統領は「出国」明らかに
マダガスカルの首都・アンタナナリボで、燃え尽きた車の残骸が路上に放置されていた。

店舗のショーウィンドーは割られガラスは、粉々に、ATMは破壊されていた。

従業員の女性:
私たちは職を失い、養う家族がいます。生活費は上がり続けています。1日1食に減らすしかありません。

日本から約1万キロ以上離れたアフリカ大陸の南東の島国マダガスカルでは、慢性的な停電や断水などへの不満をきっかけに9月から若者世代による反政府デモが激化。

マダガスカルのラジョエリナ大統領は13日、SNSで自信が出国したことを明らかにした。
ラジョエリナ大統領(9月29日):
私は本日、首相を解任し、政府を解散する決定を下しました。

国連によると、今回の反政府デモで少なくとも22人が死亡、100人以上が負傷した。
抗議する男性:
私たちはマダガスカルの人々が苦しんでいることを世界に知ってもらいたいのです。私たちは戦うつもりはありません、願いを聞いて欲しいのです。

こうした中、地元メディアなどは14日、軍の一部が大統領官邸を占拠し「権力を掌握した」と宣言したと伝えた。
記者:
選挙を実施しますか?
大佐:
もちろん、もちろん。早くて18カ月後、遅くても24カ月後に。

記者:
つまり、これは“暫定政府”ですか?
大佐:
そうです。

地元メディアは、軍が、上院など国の機関の解散を発表したと報じていて現地では、クーデターが進行しているとみらる。

観光地としても人気の高いマダガスカル。
一度見たら忘れられない独特な形の木、バオバブはサン=テグジュペリの世界的な名作「星の王子さま」にも登場する、マダガスカルを代表する樹木。

腕を左右に拡げ、直立したまま長いしっぽでバランスをとって横っ飛びをする真っ白なサル、「ベローシファカ」。

また、アイスクリームやプリンなど、お菓子づくりに欠かすことのできない甘い香りのバニラビーンズはマダガスカルの名産で、世界の流通量のおよそ8割がマダガスカル産だ。

生活苦をきっかけに起きた反政府デモ。今後の見通しは決して“甘い”状況ではない。
(「イット!」10月15日放送より)