イギリスやヨーロッパの上空で24日、青白く輝く渦巻き状の光が観測された。光る渦は形を変えながら膨らみ、数分後消滅した。専門家によると、これはスペースXのロケットが放出した燃料が太陽光に照らされたものだという。ロケットの回転によって渦を巻くような形になったとみられている。
ヨーロッパ上空に謎の光る渦!正体はロケット燃料
イギリスやヨーロッパの上空で24日、満点の星空に撮影されたのは、ひときわ目立つ謎の白い光だ。

映像を早送りにすると、謎の光は形や色が徐々に変化しているのが分かる。
光は下の部分がゆっくりと時計回りに回転しながら、どんどん膨らみ、青白い渦巻き状になっていった。しかし、数分後にはこつ然と消滅したという。
未確認飛行物体「UFO」なのかと思われるような光だったが、専門家の見解は違う。

平塚市博物館の天文担当学芸員・藤井大地さんによると、「スペースX社のロケットの打ち上げがあり、その2段目から放出された推進剤、燃料が太陽の光に照らされて光っている様子」だと説明する。

実は、この光る渦は、アメリカの宇宙開発企業「スペースX」のロケットから放出された燃料が作り出した現象とみられている。
ロケット燃料が作り出す光る渦のメカニズム
ここで疑問となるのが、なぜ渦巻き状になっていたのかという点だ。
藤井さんは、「回転しながら燃料を放出したため、こんな風に渦に見えたんじゃないかなと思います」と推測する。

24日に打ち上げられたロケットは、大きく3つの機体で構成されており、上空約70kmで1段目が切り離される。

専門家によると、しばらくして2段目が燃料を放出しながら回転したため、燃料が渦を巻くように流れ、そこに太陽の光が差し込むことで上空に“光る渦”が発生したという。
(「イット!」 3月27日放送より)
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