まず、防火扉は「閉まっていても開けられる」こと。基本的に鍵はついていないので、作動後も動かせることを、知らない人が多いそうだ。

大きな防火扉は一部が「くぐり戸」になっている
大きな防火扉は一部が「くぐり戸」になっている

大きな防火扉だと重そうに見えるが、一部が「くぐり戸」という小さな扉になっていて、そこから出入りできる。自動的に閉まるので、閉め忘れの心配もないという。

「大きな鉄の扉が出現したような感じに見えてしまうことがありますが、焦らずに通って避難してもらえればと思います」

防火シャッターが作動しても慌てない

一方、防火シャッターは「作動中に下をくぐらない」ことを徹底してほしい。

最近の製品には、シャッターが人や物に接触すると停止する「危害防止装置」が搭載されているが、古い製品では挟まれたりして事故につながる可能性もあるという。

防火シャッターは近くに扉があることも
防火シャッターは近くに扉があることも

「防火シャッターは閉鎖すると開けることは困難になります。ただ、基本的には近くに通れる扉が併設されているので、避難経路に進みたいなら周りを探してみてください」

防火シャッターの近くには、防火扉も併設されていることが多いので慌てずに。見当たらない場合は、近くに緑色の「誘導灯」があるので、そちらに向かってほしいという。

迷ったら防火戸を目指そう

そして防火戸は「避難方向のヒントになる」ことも覚えておきたい。防火扉や防火シャッターの近くにある扉は、基本的に「押して開いた方向」に移動すると、避難経路のルートに通じるようになっているという。

迷ったら誘導灯と防火戸を目印に
迷ったら誘導灯と防火戸を目印に

「避難経路のルートにつながる防火戸には、上部などに緑色の誘導灯も設置されています。迷った場合は『誘導灯を目指して防火戸の先へ逃げる』と考えていただければ」