こちらをじっと見つめる5頭のシカ。
どのシカも立派な角が生えている。
ここは北海道室蘭市、白鳥台の住宅街のすぐ裏。
2月ごろからシカの群れの目撃が相次いでいる。
そして3月20日の朝、近くに住むUHBカメラマンが見た光景とは。
住宅街のすぐ裏に”シカ”
2頭のシカが角を突き合わせ、じりじりと押し合っている。
よく見ると手前のシカは角が短く、体も一回り小さいようだ。
10分に及んだシカの行動を見ていたカメラマンは―
「初めて見て『えっ!』と思って(カメラを回した)。遊んでいる感じにはないように見えた。突き刺して、ぐんぐんやっていたから、“ケンカ”かなと」(中川勝則カメラマン)

2頭のシカはいったい何を?
いったい2頭のシカは何をしているのか。
動物園に映像を見てもらい、見解を尋ねてみると。
「一般的に『角突き』と呼ばれ、繁殖期の秋から冬にかけてオス同士が“力比べ”をして自分の優位性を示す行動」(おびひろ動物園担当者)
力比べの角突きをしていたという。
ただ、合間に一息いれるような瞬間もあり、今回は本気の戦いというわけではないようだ。

気が立っていることも むやみに近づかず注意
「激しいものは目に血走ったような状態で激しく突くこともある。(今回は)立派なオスの方も相手のことをきちんとわかっていて、ケガしない程度の力試しをやってあげているところなのではないか」(おびひろ動物園担当者)
シカはその後、連れだって去っていった。
角突きをしているシカは気が立っていることが多いということで、むやみに近づかず注意が必要だ。
