「『物を大切にする』という考えは日本人の美徳なので、貶したり無下にしたりするような言動は避けましょう。廃棄することだけが片付けではないので、リサイクルショップに持っていく、町内会で使ってもらうなど、さまざまな方法を考えてみましょう」

リユースなら親も納得しやすい(画像はイメージ)
リユースなら親も納得しやすい(画像はイメージ)

「このイスはリサイクルショップで売れるかも」「このピアノは地域のこども食堂に寄付して、みんなに弾いてもらおう」といったように、大切なものを再利用するアイデアを提案することで、親の考えが変わることがあるそう。

「人に喜ばれることが、親御さんにとっての生きがいになるかもしれません。また、お子さんからしても、ただ家財を廃棄するのではなく、売ったり譲ったりして誰かに使ってもらうほうがいいことをした感覚があって清々しいですよね」

片付けに際して、実家の近所のリサイクルショップのスタッフと顔見知りになっておくのも、ひとつの手だという。家財の価格の見積や譲り先・寄付先の選定など、力になってくれる場面がたくさんある。

「ときにはスタッフさんが『このイスを欲しがってた人がいたよ』『あのピアノを譲った人、毎日弾いてるって』と、親御さんに話してくれることもあるでしょう。再利用されている事実を知ると、親御さんも片付けに肯定的になれるはずです」

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